受託製造メーカーの㈱三協（静岡県富士市、石川俊光社長）は15日、ホテルグランド富士（静岡県富士市）で創立60周年記念式典を開催した。原料メーカー、資材メーカー、建築関連メーカー、機械設備メーカーなど120人の関係者が来場した。

　同社代表取締役社長の石川俊光氏は冒頭の挨拶で、会場を埋めた大勢の来場者に感謝の意を表すとともに、自らが知らぬ間に発展していく会社の姿に、喜びと一抹の寂しさを覚えると話しつつ、（会社の成長に）社員1人ひとりの進歩の跡をたどることができる。「感激している」と述べた。

　また、「私は120歳まで長生きすると孫に言われている。皆さんと共にこれからも長いお付き合いができるのではないかと思っている」と会場を笑いに包んだ。
　同氏は今日のために執筆した『悔しさの経営法則～「三協」60年の軌跡』（日本シニアリビング新聞社刊）に言及。「書き終えたら頭が活性化した。2冊目、3冊目を書きたいので、決して『つまらなかった』とは言わず、『面白かったよ』と言ってほしい」と再び会場を笑わせた。同書は当日の来場者に贈呈された。

　会場の左袖には、同社の社員が作った手製のタイムカプセルが設置された。丸みを帯びた部分と両サイドがアルミニウムでできており、中央と土台がステンレス製。表面には、「2023TIME CAPSULE、このカプセルには私たちの思い出と願いが詰まっています。創立60周年記念、株式会社三協」という文字が刻まれている。10年後に開封するという。

　乾杯の発声を行ったのは㈱田中組（静岡県富士市）代表取締役社長の田中勇毅氏。会場では、三協の島根工場がある島根県邑智郡川本町に伝わる日本遺産認定の「三原神楽団」を招いて創作神楽が披露されるなど盛会のうちに幕を閉じた。

【田代　宏】

（冒頭の写真：挨拶に立つ石川俊光社長）