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一からわかる!化粧品広告規制~中級編(後)

今村行政書士事務所所長(化粧品薬事コンサルタント・MBA)

今村 彰啓 氏

後編:効能効果または安全性を保証する表現の禁止

<実験例など誤認が生じる恐れがあるとNG>

 『化粧品等の適正広告ガイドライン』で、化粧品の具体的な効能効果または安全性を適示して、それが確実であると保証するような表現はしないとしている。

 例えば「これさえあれば」、「安全性は確認済み」、「赤ちゃんにも安心」などの表現を用いて、性別・年齢などを問わず効能効果が確実であることや、安全であることを保証するような表現は認められない。これは明示的、暗示的を問わない。以下の具体例について、注意点を述べる。

【臨床データや実験例などの例示】

 一般向けの広告では、効能効果や安全性に関する臨床データや実験例などを例示することは、消費者に対して説明不足となり、かえって化粧品などの効能効果や安全性について誤解を与える恐れがあるため、原則行わないこと。

【使用前・後の図面、写真など】

 使用前・使用後の図面、写真などによる効能効果や安全性に関する表現については、化粧品などの効能効果や安全性の保証表現となるため、行わない。ただし、メーキャップ効果などの物理的効果や使用感を表現する場合などを除く。

【使用体験談など】

 化粧品などの効能効果や安全性についての愛用者の感謝状、感謝の言葉の提示などの使用経験や体験談広告は、客観的裏付けとはなり得ない。従って、消費者に対して化粧品などの効能効果や安全性について誤解を与える恐れがあるので行わない。ただし、使用方法、使用感、香りのイメージなどについては、事実に基づく使用者の感想の範囲であれば認められる。

【身体への浸透シーンや作用機序のアニメーションなどによる説明】

 化粧品などが身体に浸透する場面などをアニメーションや模型などを用いて、効能効果や安全性に関する表現を行う場合は、特に虚偽または誇大とならないように十分注意し、消費者に誤認を与えないこと。

【「低刺激」などの安全性の表現】

 「刺激が少ない」「低刺激」などの表現でも、安全性について誤認を与える恐れがあるため、低刺激性などが客観的に立証されていない場合や、キャッチフレーズなど強調する場合の表現は行わない。

【安全性に係る配合成分や用法用量などの表現】

 「天然成分を使用しているので安全」、「天然成分を使用しているので刺激が少ないです」、「いくら使っても安全」、「使用法を問わず安全である」などの表現は行わない。

【「すぐれた効果」「効果大」などの表現】

 これらの表現は、キャッチフレーズなどの強調表現として使用しない。

(了)

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