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ライオン、涙の油層安定化成分を発見

 ライオン㈱(東京都墨田区、掬川正純社長)はこのほど、蒸発を防ぐベールとしてはたらく、涙の「油層」を安定化させる成分を発見したと発表した。

 同社では、涙が蒸発しやすい状態を生じさせ、ドライアイ(目の乾き)の要因の1つになっているとして近年注目を集めている、“涙の「油層」の不安定化現象”について研究を行い、ミネラルオイル(流動パラフィン)が、涙の油層を安定化させることを発見した。同研究の内容は、2020年発行の「Journal of Oleo Science」に掲載された。

 これまで同社は、角膜の傷に着目し、角膜修復成分であるビタミンAの研究を行うほか、ドライアイ改善技術の開発にも取り組んできた。目薬ユーザーの中には、目薬をさしてもなかなかうるおいが持続しないと悩んでいる人が未だに多く、近年の研究で、ドライアイの中には、涙が蒸発しやすいタイプがあることがわかってきた。原因として、涙の外側をベールのように覆っている油層の不安定化が関係していると言われている。そこで同社は、涙の蒸発を防ぐ役割をもつ油層を安定化してドライアイを解決するという新しいアプローチで研究を進めた。

 正常な涙の油層を用いた実験では、網目状の構造がまばたきに対する油層の安定性を高めているのに対して、油層の成分が変化すると網目状の構造が無くなり、不安定化してしまうことがわかった。この不安定化した油層に対してミネラルオイルを加えると、網目状の構造が復元され、まばたきに対する安定性も回復することがわかったという。

 同社では、「引き続きさまざまな角度から、ドライアイなど不快な目の症状を改善するための研究を重ね、情報発信する」としている。

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