ヤクルト、売上26.9%増 『Yakult1000』、『Y1000』の生産を強化
㈱ヤクルト本社(東京都港区、成田裕社長)はこのほど、2023年3月期第2四半期(22年4月1日~9月30日)決算短信を発表した。売上高は対前年同期比14.7%増の2,327億8,500万円、営業利益は同26.9%増の352億9,600万円だった。
事業の根幹であるプロバイオティクスの啓発・普及活動を展開し、商品の優位性を訴求してきた。また、販売組織の拡充、新商品の研究開発や生産設備の更新に加え、国際事業や医薬品事業にも積極的に取り組み、業績の向上に努めた。
乳製品は、同社独自の「乳酸菌 シロタ株」や「ビフィズス菌 BY株」などの科学性を広く普及するため、新型コロナウイルス感染症の感染防止策を講じた上で、地域に根ざした「価値普及」活動を積極的に展開した。
宅配チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料『Yakult(ヤクルト)1000』、『ヤクルト400』シリーズを中心にエビデンスを活用し、既存顧客への継続飲用を促進すると同時に、新規客づくりに努めた。また、宅配組織の強化を図るため、ヤクルトレディが働きやすい環境の整備を進めると同時に、インターネットを活用した採用活動を実施した。
店頭チャネルにおいては、乳製品乳酸菌飲料『Newヤクルト』シリーズについて、家族での飲用促進目的とした期間限定パッケージを導入すると同時に、演出資材などを活用した視認性の高い売り場を添加し、売上の増大に努めた。
商品別では、『Yakult(ヤクルト)1000』、『Y1000』の品薄状態に対応するため、『Yakult1000』は9月から、『Y1000』は7月から、それぞれ生産体制を増強した。また『Y1000』については、年内のさらなる増強に向けて準備を進めている。それらの結果、国内の飲料、食品製造販売事業部門の売上高は同15.8%増の1,173億2,200万円となった。
海外は、1964 年3月の台湾ヤクルト㈱の営業開始をかわきりに、現在29の事業所と1つの研究所を中心に、39の国と地域で主として乳製品乳酸菌飲料『ヤクルト』の製造、販売を行っており、今年9月の1日当たり平均販売本数は、約3,477万本となっている。また、新型コロナウイルス感染症の影響は、国・地域の感染拡大状況、各国政府・地方政府の方針、各種行政指導等により異なるが、それぞれ対策を講じ、行政機関の指示に従い、営業・生産活動を行っている。