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ブタプラセンタエキス(PPE)で睡眠の質の改善作用を確認

 スノーデン㈱(東京都千代田区、中川泰男社長)は、「ブタプラセンタエキスの摂取による健康なボランティアの主観的睡眠の質のいくつかの側面の改善作用」を、無作為化プラセボ対照二重盲検クロスオーバーパイロット試験により確認した。試験は一般財団法人日本胎盤臨床医学会所属の医師による多施設臨床試験として実施され、研究成果が「Frontiers in Nutrition」誌に掲載された。

<被験者は睡眠に不満のある健康な成人男女>
【目的】
 すべての人々において睡眠は大切だが、特に現代社会において睡眠不足が問題になっている。睡眠を改善する1つの方法は、睡眠薬の使用である。しかし、睡眠薬には種々の副作用があり、薬剤に頼らない対処法が求められている。その1つの方法が、睡眠改善作用が期待できる食品素材を摂取することである。これまでの検討で、ブタプラセンタエキス(PPE)に軽微な更年期症状の改善作用があることが報告されていた。その中には睡眠の改善作用も含まれており、PPEに睡眠の改善作用があることが期待された。また、軽微な更年期症状の改善において、PPEはホルモンバランス自体には影響しないので、更年期の女性以外、また男性における効果も期待された。今回、睡眠に不満のある健康なボランティアを対象に、PPEが睡眠の質に及ぼす効果を調べた。

【方法】
 睡眠に不満があるが、基礎疾患はなく、治療を受けていない20歳以上の男女32人を対象とした。試験品はPPE 75 mg含むソフトカプセルとPPEを含まないプラセボを使用。試験は1日4カプセルの摂取で実施した(1日摂取量PPEとして300 mg)。被験者を、無作為に16人ずつ2群に割り付け、それぞれにPPEを含む試験品、またはプラセボ品を2週間にわたり連日摂取させ、2週間の摂取中断期間を挟み、もう一方の試験品を摂取するというクロスオーバーデザインで試験を実施。試験品摂取期間の前後に、睡眠の評価を行った。客観的な睡眠の評価はセイコーエプソンの活動度計を用い、主観的な睡眠の評価はセントマリー病院睡眠質問票を用いた。脱落者、データ不完全者を除き、合計20人についてデータ解析を実施した。

<睡眠の深さ・熟睡間が有意に改善>
【結果・考察】
 2週間にわたるPPE摂取により、セントマリー病院睡眠質問票で評価した項目のうち、主観的な睡眠の深さ、および熟睡感が、群間有意差をもってPPE摂取群で改善した(図参照)。更に、睡眠満足感に関しては、群間有意差は無いが、PPE摂取群においてのみ摂取により有意に改善した。一方、睡眠時間に関する評価項目については、活動度計で測定した客観的評価においても、セントマリー病院睡眠質問票で評価した主観的評価においても、有意な改善は認められなかった。
 以上の結果から、PPEにより主観的な睡眠の質(特に、睡眠の深さ、および熟睡感)が改善する可能性が示唆された。
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論文:[Frontiers in Nutrition 7:550287, 2020; doi: 10.3389/fnut.2020.550287)]
Improvement of Aspects of Subjective Sleep Quality of Healthy Volunteers by Ingestion of Porcine Placental Extract: A Randomized Cross-Over Pilot Study

(冒頭の写真:同社熊谷工場、文中の図:セントマリー病院睡眠質問票の評価項目の内(A)Q5:睡眠の深さ、(B)Q9:熟睡感について、試験品摂取前後の点数の変化量を示したグラフ(論文記載のデータより作成)。平均値を標準偏差とともに示した。これら2つの評価項目について、群間有意差をもってPPE群で改善が認められた。)

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