フジッコ、「クロノケア®」に新知見 睡眠の質の改善効果を確認、機能性表示食品への応用も視野
フジッコ㈱(兵庫県神戸市、福井正一社長)はこのほど、黒大豆ポリフェノール「クロノケア®」摂取による睡眠の質の改善効果を確認したと発表した。研究成果を、24日・25日に神戸国際会議場で開催される「第76回日本酸化ストレス学会学術集会」で発表する。
同社は、黒大豆種皮から抽出・精製した機能性素材の黒大豆ポリフェノール「クロノケア®」を開発し、さまざまな機能性研究を行ってきた。「クロノケア®」は、ポリフェノールを 58%以上(主成分は低分子プロシアニジン)含む。「一過性の疲労感」や「日中の一時的な眠気」を軽減する機能があることを確認しており、これらの機能については機能性表示食品の届出が公表されている。
今回、新たに「クロノケア®」の摂取が、睡眠の質に与える影響を検証した。被験者69人(20~65歳の男女)を、「クロノケア®」高用量(300mg/日)を摂取する群、低用量(100mg/日)を摂取する群、「クロノケア®」を含まないプラセボを摂取する群の3群に分けた。各試験食を12週間摂取してもらい、OSA睡眠調査票にて睡眠の質を評価した。
それによると、「クロノケア®」を摂取することで、睡眠の質(起床時眠気、入眠と睡眠維持、疲労回復、睡眠時間)が改善されることが確認できた。特に、「クロノケア®」高用量(1日に300mg)の摂取で、より顕著な効果が示されたという。
同研究の結果から、「クロノケア®」は摂取期間、摂取量に従い、睡眠の質を改善することが示された。同社では、これまでの研究成果である「一過性の疲労感」や「日中の一時的な眠気」を軽減する機能性表示と併せ、「クロノケア®」を人々の健康と社会に役立てていきたいと考えている。今後は、「クロノケア®」を配合した自社の新たな食品の開発や機能性食品原料として、飲料やサプリメントなどの素材販売を進めていくとしている。