フコキサンチンの市場拡大めざす
オリザ油化、届出公開受け ダイエット領域で
オリザ油化㈱(愛知県一宮市、村井弘道社長)は21日、同社で実施したフコキサンチンに関する機能性表示食品の届出が公開されたとし、原材料販売を手掛ける同成分について今後、積極的な提案を進めていく考えをニュースリリースで伝えた。体重管理領域の機能性表示食品対応素材として、届出サポートも行いながら市場拡大をめざす。
フコキサンチンは、褐藻類等に含まれるカロテノイドの一種。脂質化学者の宮下和夫・北海道大学教授らの研究チームが、内臓脂肪中のUCP1(脱共役タンパク)を活性化させることに伴う抗肥満機能を有すことを発見、論文発表したことで大きな注目を集め、国内外の機能性食品素材メーカーらが原材料開発に乗り出した経緯がある。
同社が行った届出は20日に公開された。届出表示は次の通り。「フコキサンチンは肥満気味の方のおなかの脂肪(内臓脂肪)や体重の減少をサポートし、高めのBMIを低下させる機能が報告されています。本品は肥満気味の方、BMI値が高めの方に適した食品です」。研究レビューは第三者の監修を受けながら同社で実施した。
研究レビューに採択した文献は、BMI25以上の日本人成人男女を対象にフコキサンチンの継続摂取に伴う体重や内臓脂肪面積などの減少効果を検証したランダム化二重盲検比較試験。1日あたり3mgのフコキサンチンを継続摂取することで、肥満気味の人の内臓脂肪や体重を減少させ、高めBMIの改善が示されたことを伝える内容となっている。試験は同社で実施した。
同社はフコキサンチンについて複数の原材料を用意し販売。褐藻類からフコキサンチンを高濃度抽出した原材料のほか、微細藻由来フコキサンチンを取り揃えている。
今回の届出に使用したフコキサンチンは微細藻由来で、「FucoRex」(同社の登録商標)のブランド名で展開しているもの。コンブやワカメなど海藻由来のフコキサンチンに比べて安価に提供できる。また、大量培養できるため、通年で持続的な安定供給できる強みもある。
(冒頭の画像:オリザ油化が届け出た機能性表示食品の表示見本。画像は消費者庁の届出データベースより)
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