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ファーマフーズ、未利用資源活用に投資 卵殻膜の新市場創出に向けENEOSと共同出資

 ㈱ファーマフーズ(京都市西京区)は、ENEOSホールディングス㈱(東京都千代田区)と共同で、卵由来の液体肥料の製造販売事業を展開するENEGGO㈱(佐賀県鳥栖市、以下エネゴ)に出資する。加えて、エネゴおよび同社親会社の㈱グリーンテクノ21(同)と業務提携契約を締結し、卵殻および卵殻膜の調達を効率的に行えるようにする。これにより、未利用資源をアップサイクルさせる活動の一環として取り組む、卵殻膜を使った繊維や植物活力剤など化成品分野への応用を強化する。8日に発表した。

 エネゴとグリーンテクノ社は今年5月、卵由来の液体肥料事業と、これまで廃棄されていた卵殻のアップサイクル拡大を目指し、ENEOSと資本業務提携契約を締結していた。この体制にファーマフーズも加わり、CO2削減と循環型社会の実現をめざす。エネゴらによると、卵殻の廃棄量は日本のみで年間約26万トンに上り、大半が焼却処分されるためCO2が大量に排出される。

 ファーマフーズでは、卵殻由来の機能性食品素材などを開発してきた中で、最近、卵殻膜を活用した繊維を開発。同社によると、「持続型循環資源としての事業性が金融機関や大手アパレルメーカーに高く評価され、多くの引き合いをいただいている」といい、卵殻膜は繊維資源としての価値も見込める。そこで、年間50トン超に上る卵殻膜の収集・供給能力があるグリーンテクノと業務提携を行うことにした。これにより、「国内最大規模の卵殻膜調達網」を優先的に利用できるようになる、としている。

 一方、同社は卵殻膜を農業資材としても活用していく計画。ペプチド化した卵殻膜について、農産物の育成試験で効果を確認したといい、この技術を生かしたバイオスティミュラント(生物刺激剤。植物に良好な影響を与えるもの)を、農業や園芸の市場に投入する考えだ。その中で今回、エネゴが実施する第3者割当増資をENEOSと共同で引き受け、卵由来肥料の開発や製造に取り組むことで、化学肥料の使用低減を目指しつつ、循環型社会の実現を目指す、という。

(冒頭の画像:卵殻膜をめぐる事業体制図。ファーマフーズの8日付ニュースリリースより)

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