ヒハツ由来ピペリン類含む6件公開 【31日機能性表示食品届出更新】8月の届出総数104件に
機能性表示食品の届出情報公開データベース(DB)の更新が8月31日にあり、届出番号H308からH313まで6件(サプリメント3件、サプリ以外の加工食品2件、生鮮食品1件)の新規届出が公開された。冷えや脚のむくみのケアを訴求するヒハツ由来ピペリン類を機能性関与成分にした届出が2件含まれ、同成分(ヒハツ由来ピペリン含む)の届出総数が83件に増えた。
8月に実施されたDB更新は計11回を数えた。新規届出の公開件数は累計で104件と100件を上回った。5月下旬から公開が始まった2022年度の届出総数は8月末時点で313件。前の年度の同時期と比べてやや少ない件数となっている。
8月のDB更新、新規の機能性関与成分が複数
8月に公開された新規届出をふり返ると、新規の機能性関与成分がいくつか見られた。酪酸菌(Clostridium butyricum)、β-ラクトグロブリン、サメ軟骨由来ヒドロキシプロリン、ローズマリー由来ロスマリン酸だ。
サメ軟骨由来ヒドロキシプロリンは、㈱日本予防医学研究所(静岡市駿河区)が届け出た。同由来コンドロイチン硫酸も機能性関与成分にするかたちで、「日光にさらされる機会の多い女性の肌の厚みや弾力を維持し、肌の健康をサポートする機能」が報告されている旨をヘルスクレームにしたもの。肌の「厚み」の維持を訴求する届出は従来なく、ヘルスクレームについても新規性があった。
酪酸菌の届出は、通販販売の㈱ニコリオ(東京都世田谷区)による。略称「HMPA」も機能性関与成分とするサプリメント『ラクビ プレミアム』を届け出たもので、表示する機能性の科学的根拠は最終商品の臨床試験とした。ヘルスクレームは以下のとおり。
「継続摂取により、善玉菌(酪酸菌)、短鎖脂肪酸(酪酸、酢酸)を増やし、便秘気味の方の腸内細菌叢(腸内フローラ)、腸内環境を改善する機能、BMI が高め(23 以上30 未満)の方のお腹の脂肪(内臓脂肪、皮下脂肪)、ウエスト周囲径、体脂肪率を減らし、体重が減少するのを助け、高めのBMIが低下するのをサポートする機能があります」(一部省略)。
ローズマリー由来ロスマリン酸は、由来として初だった。機能性関与成分としてのロスマリン酸は、それまでに赤シソ由来、スペアミント由来が届け出されており、ローズマリー由来はなかった。届出者はヱスビー食品㈱(東京都中央区)で、届け出たヘルスクレームは「一時的なイライラ感および日中の眠気を軽減する機能があることが報告されています」。
注目集めた日本コカ・コーラの届出3件
このほか、8月は、日本コカ・コーラ㈱(東京都渋谷区)による、プラズマ乳酸菌を機能性関与成分にした「免疫ケア」を訴求する飲料3製品の届出が公開、注目を集めた。
同社が届け出た3製品は、『ジョージア プラズマ乳酸菌 免疫ケア』、『い・ろ・は・す プラズマ乳酸菌 免疫ケア』、『ミニッツメイド プラズマ乳酸菌 免疫ケア』。公開された届出資料によると、3製品とも販売開始予定日は来年3月とされている。
【石川 太郎】
(冒頭の画像:舞昆のこうはらが届け出たヒハツ由来ピペリン類を機能性関与成分にした甘酒の表示見本。消費者庁の届出情報公開DBから)
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