バナバ葉由来コロソリン酸に関して新規のヘルスクレームを行う機能性表示食品の届出が、消費者庁が11日に行った届出情報公開データベースの更新で公開された。データベースの更新は2日連続。これで2022年度の届出番号「H」シリーズの届出公開数は1,229件となった。

東洋新薬、独自素材「バナスリン」でヒト試験実施

　バナバ葉由来コロソリン酸に関する新規ヘルスクレームを届け出たのは㈱東洋新薬（本部：佐賀県鳥栖市）。同社で実施したヒト試験結果を基に研究レビュー（SR）を行い、「軽い負荷のかかる日常的な運動と併用することで、中高年の方の加齢に伴い低下する歩行能力の向上に役立つ機能、一時的な腰や肩の負担を軽減する機能」がある旨のヘルスクレームを届け出た。

　同社は、バナバ葉由来コロソリン酸を含有する「バナスリン」（同社の登録商標）を製品名とする独自の健康食品素材を持つ。今回の届出は、それを配合することで、日常的な運動との併用を前提に、「歩行能力」、「肩の負担」、「腰の負担」に対する3つのヘルスクレームを同時に行う機能性表示食品の開発を可能にした格好だ。

　機能性関与成分としてのバナバ葉由来コロソリン酸はこれまで、健康な人の高めの空腹時血糖値を下げる働きがある旨の機能表示で届出が進んでいた。

γ‐オリザノール含有米油、オリザ油化が届出サポートへ

　この日公開されたのは、届出番号H1213からH1229まで17件（サプリメント11件、それ以外の加工食品6件、生鮮食品ゼロ件）。サプリ以外の加工食品には、γ‐オリザノールを機能性関与成分にした米油の届出が含まれる。1939年の創業以来、主力製品として米油の製造販売を手がけるオリザ油化㈱（愛知県一宮市）が届け出た。

　γ‐オリザノールの届出件数はこれで累計5件となった。今回オリザ油化が届け出たヘルスクレームは「血中の中性脂肪や総コレステロールを低下させる機能が報告されている成分を含みます」で、既届出と同じ。

　同社は米油を国内外で販売している。今後、外部企業が同社製の米油を機能性表示食品として消費者庁に届け出るための支援を積極的に進めていく考え。11日、プレスリリースを出し、届出サポートを通じて「需要の掘り起こしにも繋げ、より一層、付加価値の高い製品・サービスを幅広く提供していく」とコメントした。

【石川太郎】

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