ヌルボン、外国産を熊本産と誤表示 馬刺しで2009年7月~23年2月、12店舗で約2万食提供か
2009年7月~23年2月8日まで、外国産馬肉を使用したメニューを熊本産と誤って表示していたとして、㈱ヌルボン(福岡市博多区、仲義雄社長)は9日、メニュー表示に関する「お詫びとお知らせ」を自社ホームページに掲載した。
景品表示法やJAS法に対する理解不足が今回の不祥事を招いた。
同社によれば、「焼肉ヌルボン」などの系列店12店舗において、カナダ産やフランス産の馬肉であるにもかかわらず「熊本産」、あるいは「馬本」と熊本が産地であるかのようなメニュー表示を行っていたという。
「熊本産鮮馬刺しにぎり」と表記していたのは、福岡県内の「大名店」、「長住店、「空港南店」、「福重店」、「新宮店」、「春日店」、「南風台店」、「宗像店」と熊本県内の「荒尾店」の9店舗。
「熊本産鮮馬刺」と表記していたのは、熊本県の荒尾店。
「熊本鮮馬刺しにぎり」と表記していたのは、福岡県内の「那珂川店」、「庵(長丘)店」、「大名店」、「長住店」、「空港南店」、「福重店」、「新宮店」、「春日店」、「南風台店」、「宗像店」、熊本県の荒尾店、佐賀県の唐津和多田店の合わせて12店舗に上る。ただし、福岡県の大名店は今年1月31日で閉店しているという。
同社によれば、これらの誤表示は誤りに気付いた社員の指摘によって発覚したとし、一部報道によれば、21年10月以降で約2万食を販売していたという。
同社は、㈱綱屋から21年10月に事業を譲り受けるかたちで設立したが、その時にメニューの確認を行ったという。また、22年4月のメニュー改定時にも確認漏れがあったと釈明している。
再発防止策について同社は「お詫びとお知らせ」で、「関連法規に関する社内講習会を実施し、従業員の知識の向上を図る。メニュー改定時の使用食材と表示に関するチェック体制と責任者を明確にし、責任者は営業担当役員とする。発注時には、明確に産地、品名、品種等の指定を行い、仕入の都度産地確認を徹底する」と述べている。
(冒頭の写真はイメージです)