ニップン、売上12.7%増 国内外のビジネス拡大を推進
㈱ニップン(東京都千代田区、前鶴俊哉社長)はこのほど、2024年3月期第2四半期決算短信(23年4月1日~9月30日)を発表した。売上は、前年同期比12.7%増の1,989億7,300万円、営業利益は、同89.3%増の110億3,500万円だった。
同社グループは、経営理念「人々のウェルビーイング(幸せ・健康・笑顔)を追求し、持続可能な社会の実現に貢献します」の下、M&Aや事業提携を含めた国内外での積極的な投資を通じて事業基盤の強化、事業領域の拡大を図ると同時に、企業としての社会的責任を果たすため、環境負荷低減や人的資本投資等のサステナビリティ課題への取り組みを強化し、企業価値の持続的な向上に努めた。
今年5月には、北米でのビジネス拡大のため、米国の製粉会社Utah Flour Milling, LLCに出資した他、国内では、コスト競争力の向上と収益基盤強化を図るため、以前から取り組んでいる知多市新製粉工場の建設や、神戸甲南工場の設備増強工事をはじめとした投資を着実に進めている。
また9月には、再生可能エネルギーの利用を推進するため、NIPPN(Thailand)CO., Ltd.のプレミックスと冷凍生地工場に太陽光発電設備を導入した。
製粉事業は、小麦粉の価格改定と副製品のふすまの販売価格の堅調な推移などにより、売上高は前年同期を上回った。同事業の売上は同111.7%の627億1,100万円、営業利益は同133.2%の45億6,300万円だった。
食品事業は、業務用食品については、飲食店を中心に個人消費とインバウンド消費の回復などにより需要が増加したことから、売上は前年同期を上回った。家庭用食品については、原材料費、物流費、エネルギー価格などのコスト上昇に伴い、昨年から継続して価格改定を実施したことにより、売上は前年同期を上回った。同事業の売上は、同112.7%の1,131億700万円、営業利益は、同268.9%の54億8,800万円だった。