ニッスイ、売上8.5%増 ファイン事業が苦戦も、水産・食品事業が増益
㈱ニッスイ(東京都港区、浜田晋吾社長)はこのほど、2024年3月期第1四半期決算短信(2023年4月1日~6月30日)を発表した。売上高は前年同期比8.5%増の1,998億4,400万円、営業利益は同45.6%増の97億2,000万円だった。
水産事業は国内養殖が堅調に推移し、市況も想定より緩やかな下落にとどまったことから増益となった。また、一昨年よりコストアップで苦戦していた食品事業も、国内外とも値上げ効果が出始め増益。順調なスタートとなったが、水産事業は主力の鮭鱒・すりみ市況が軟調であること、食品事業では値上げ後に販売数量の減少が見られる商品も出始めるなど舵取りが難しい状況だとしている。
ファイン事業は、医薬原料、機能性原料、機能性食品などの生産・販売を行っている。売上高は同47.3%の38億7,600万円、7,600万円の損失となった。22年9月に連結子会社の日水製薬㈱(現・島津ダイアグノスティクス㈱)の全株式を売却したことに加え、医薬原料の米国向け輸出の中断、巣ごもり需要の減速による通信販売の減少などがあり減収・減益となった。