ニセモノが届くネット通販に注意! 「代引き配達」を巡るトラブル相談が急増、国センが注意喚起
「偽物(ニセモノ)に関する相談が急増!」。
(独)国民生活センター(国セン、山田昭典理事長)は、ネット通販トラブルで全国の消費生活センターなどに、インターネット通販でニセモノが届くトラブルが増えており、そのうち「代金引換サービス(代引き配達)」の利用によるトラブルが2021年度以降、6割を占めていると発表した。
「公式通販サイト」、「正規品」と思って申し込んだはずが、届いた商品がニセモノだったという相談。また、代引き配達の場合、消費者は宅配業者に代金を支払って荷物を受け取り、開封して初めて商品を確認することになるため、代金を支払う前に商品が「本物」か「ニセモノ」かを確認することができないため、代金を支払った後に商品がニセモノだと分かっても、宅配業者からは返金されないとして、注意を呼び掛けている。
相談事例から、ニセモノの通販サイトの特徴を分析している。「トラブルの入り口はSNS上の広告が目立っている」、「代引き配達しか選択できない通販サイトや代引き配達に一方的に変更される通販サイトでニセモノが届くケースが多い」、「大手通販サイト(プラットフォーム)に出店している販売業者との取引でもトラブルがある」、「販売業者は意図的にオンラインマーケットプレイス外での取引に持ち込んでくる。そのため、消費者はニセモノが届いても、プラットフォームの補償サービスが受けられない」、「通販サイト上や代引き配達の送り状に販売業者の情報が記載されていない」――などの特徴が見られるという。
また、ニセモノが届く通販サイトの特徴を以下のとおり分析している。
・販売価格が大幅に値引きされている。
・通販サイトに記載されている日本語の字体、文章表現がおかしい。
・販売業者の名称(会社名)、住所、電話番号などの情報が通販サイトに表示されていない。表示されていても虚偽だったり、無関係の情報。特定商取引法では、販売業者の名称、住所、電話番号などを通販サイトなどの広告に表示しなければならない(特定商取引法11条)。
・通販サイトで支払い方法が「代引き配達」しか選択できない。
・クレジットカード決済で注文したにもかかわらず、「代引き配達」に一方的に変更される。
・「代引き配達」の送り状で、「依頼人」が販売業者の名称(会社名、サイト名)とは異なっている。送り状の「依頼人」の欄には、販売業者の名称(会社名、サイト名)が記載されておらず、「発送代行業者」の名称(会社名)が記載されていたり、虚偽の情報が記載されていることがある。
「相談の割合の年度別推移」グラフ(国民生活センターHPより)
(冒頭の写真はイメージ)