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トランスコスモス、世界のEC市場を解説 著書『海外ECハンドブック2023』を発刊

 トランスコスモス㈱(東京都豊島区、牟田正明、神谷健志共同社長)はこのほど、著書『海外ECハンドブック2023』(出版:㈱インプレス/2,500円(税別))を発刊した。

 同書は、これから海外市場への参入、もしくは越境ECのスタートを検討している企業に向けて、世界30の国と地域の市場データなどを集めたもの。各国・地域のEC市場について定量データとしてまとめた。世界のEC市場規模予測や地域別EC市場データ、越境EC市場規模、EC利用者の推移、EC市場データランキング、各国のEC市場環境比較表をはじめ、アジア太平洋、北米、中南米、欧州、中東・アフリカなど、主要30の国・地域について市場概況を掲載。越境ECに必要なデータをまとめた。

 それによると、22年のグローバルB2C EC市場規模は5兆6,331億ドルとなり、過去最高だった前年から2桁成長を記録した。新型コロナの規制緩和に伴う「巣ごもり消費」の減退や急速に広まった世界的インフレの影響により伸び率は鈍化したものの、ソーシャルコマースの拡大や越境ECの発展などにより、引き続き世界規模で拡大・成長が続いている。全世界のEC利用者は40億人を突破し、総人口の半数を超えた。今後は、年平均10.2%の成長率で堅調に拡大し、32年には14兆9,336億円ドルに達すると推計されている。

 地域別では、引き続きアジア太平洋地域が世界市場全体の約5割を占めるが、市場をリードする中国でゼロコロナ政策解除後の消費回復が遅れていることが影響し、シェア率を若干下げる結果となった。ポスト・コロナを迎え消費者行動は大きくシフト。実店舗回帰の動きは見られながらも、パンデミック期間中に急拡大したオンラインショッピングの利用は習慣化しつつある。また、世界的インフレによる物価高から節約志向が強まり、価格比較やまとめ買いをしやすいオンライン購入が増える傾向も見られる。

 22年は、こうした消費者ニーズをとらえた大型オンラインセールや、旅行などサービス商品のオンライン販売が各地で大きな成功を収めた。顧客獲得に向け、事業者の間では、AIやメタバースなど最先端技術を取り入れた買い物体験の提供や、ライブコマースといった新しい動きが加速し、競争はますます激化しているとしている。

(冒頭の写真:同社リリースより)

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