消費者庁は6日、機能性表示食品の届出情報データベースの更新を行い、届出番号H926からH937まで12件の新規届出を公開した。既存の機能性関与成分で新たなヘルスクレームを行う届出も含まれる。ターミナリアベリリカ由来没食子酸について、食後の尿酸値の上昇を抑える旨のヘルスクレームを行う届出が公開された。届出者は㈱東洋新薬（本部：佐賀県鳥栖市）。

　ターミナリアベリリカ由来没食子酸はこれまでに80件の届出があり、ヘルスクレームとしては主に、食事に含まれる脂肪や糖の吸収を抑えて食後の中性脂肪や血糖値の上昇をおだやかにする旨、肥満気味な人のお腹の脂肪（内臓脂肪と皮下脂肪）とBMIを減らすのを助ける旨──の大きく3機能（食後の中性脂肪および血糖値の上昇抑制、体脂肪の低減）が届け出されていた。

　今回、東洋新薬が新たに届け出たヘルスクレームは、「尿酸値が健常域で高めの方の食後の尿酸値の上昇を抑える機能が報告されています」というもの。届出資料によれば、ターミナリアベリリカ由来没食子酸は、プリンヌクレオチドからプリンヌクレオシドへの代謝を阻害し食事由来のプリン体の吸収を抑えることで食後の尿酸値の上昇を抑える、と考えられる。同社では、食事に含まれる脂肪・糖・プリン体の3つをカット（吸収抑制）する機能性関与成分はこれまでなかったとしている。

イヌリンでも新・機能性表示　肌の健康を守るのを助ける

　この日の更新ではまた、水溶性食物繊維の一種、イヌリンについて、肌への働きを訴求する届出が公開された。これまでに140件余りの届出実績がある関与成分だが、初のヘルスクレーム。イヌリンを製造するフジ日本精糖㈱（東京都中央区）が届け出たもので、届出表示は「肌の保湿力（バリア機能）を高め、肌の弾力を維持することで、肌の健康を守るのを助ける機能があることが報告されています」。

　6日公開された新規届出12件の概要は以下のとおり。なお、届出の取り下げに関する情報更新もあり、「商品廃盤」を理由にL-テアニンを関与成分にしたサプリメントの届出を㈱クロレラサプライ（島根県出雲市）が取り下げた、という。2019年に届け出ていた。同社は昨年4月に社名を変更している。

【石川 太郎】

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