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タイに生産拠点、BHNの強みとは 【コラーゲン特集】岩瀬コスファとシナジー創出

 健康食品の原材料開発・販売と受託製造(OEM)を手掛けるビーエイチエヌ㈱(BHN、東京都千代田区、恩田明広社長)は、フィッシュコラーゲンペプチドの原材料メーカーでもある。製造拠点を置くのは日本でなく、東南アジア。グループ会社が現地でハラル認定工場を運用している。2021年、アジアに営業拠点を広げている化粧品原材料販売大手、岩瀬コスファのグループ傘下に入ったことで、販売ネットワークが大きく広がった。

 タイの首都バンコクから車で約1時間半。国際貿易港として知られるレムチャバン港まで約25キロの位置にあるヘマラート・チョンブリ工業団地(シラチャー市)に製造拠点を置く。稼働開始から10年超が経過した。

 同社は2010年、コラーゲンペプチド原材料市場に参入するため、BHNタイランド社を設立。12年に工場を現所在地へ移転、15年には工場の拡張などリニューアルを行い、現地で調達する淡水魚のうろこを原料にしたフィッシュコラーゲンペプチドの製造販売体制を整えた。工場には打錠機やボトル充填機も導入。最終製品のOEMにも対応できるようにしている。

 21年9月、岩瀬コスファのグループ会社になったことで、拡販に向けたシナジー効果が生まれた。岩瀬コスファの東南アジア拠点と連携した営業活動の展開が始まっており、まずは中国品のシェアが大きいタイ市場で営業攻勢をかけている。そうした拡販を目指す活動を今後、フィッシュコラーゲンペプチドの需要が高まっているベトナムなど他の東南アジア地域にも広げていく予定だ。BHNのコラーゲンペプチド担当者は、「拡販を推し進めるタイミングは今をおいて他にはない」と話す。

コストパフォーマンスの高さも強みに

 拡販を進めるのは日本国内も同様だ。強みはコストパフォーマンスの高さ。東南アジア市場では中国品に押されがちだが、国内では原料原産地表示の規定も追い風となって強みを十分発揮できる。また、円安やコスト高を受け、各種コラーゲンペプチドの原材料価格にも強い上昇圧力が掛かっていることから、現在においても、キロあたり3,000円を下回る価格の強みが相対的に増している。

 足元、日本国内のコラーゲン食品市場の状況について同社では、「インバウンド需要が無くなったことで落ち込んだが、ここにきて復調している」(同)と見る。実際、引き合いが増えている、と語り、その背景にあるのは価格の強みだけではない、という。

 「ここにきてまた美容食品の開発が活発化し始めている。引き合いの内容を見ても、(原材料の)切り替えもあるが、新規に商品を立ち上げようとしているケースも少なくない。確かに、国内のコラーゲン市場は成熟している。しかし逆に言えば、(需要が高いレベルで安定している)固い市場であるということ。その中で、(商品の)新陳代謝も起きている。越境ECや貿易を通じた(最終製品の)海外輸出も含め、国内需要の高まりが引き合いの多さに反映されている」(同)。

 機能性表示食品制度に対応できる素材開発に注力している同社だが、フィッシュコラーゲンペプチドについては今のところ対応を保留。機能性表示食品に関しては当面、冷えケアの機能性表示食品対応素材となっている独自素材、ツバキ種子エキス末(機能性関与成分=カメリアサポニンB2)のサポート素材としての配合を提案する。

 同社が行った試験の結果によれば、ツバキ種子エキスとコラーゲンペプチドを併用すると、皮膚線維芽細胞の活性化機能が相乗的に高まることが分かっている。

【石川太郎】

(下の写真: BHNタイランド社のフィッシュコラーゲンペプチド工場。ハラルをはじめ各種の認証を得ている)

<COMPANY INFORMATION>
所在地:東京都千代田区神田錦町1-16(本社)
TEL:03-5281-5661
URL:https://bhn.co.jp
事業内容:サプリメント・健康食品等の製造販売

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