食品用の機能性素材を販売するセティ（株）（東京都千代田区、ギヨーム・カルー社長、TEL：03-5510-2658）はこのほど、「オーツ麦オイル　SWEOAT　OIL」の供給を開始した。乳化剤の代替として、チョコレート・マーガリン・パンなどへの用途を提案している。

　製造元は、スウェーデンのスウェディッシュオートファイバー社。オーツ麦はほかの穀物と比べて脂質の含量が多いが、既存の製法ではオーツ麦からオイルを回収することが困難だった。そこでスウェディッシュオートファイバー社はエタノールと水によるオイル抽出・分別法を開発（製法特許取得）し、オーツ麦由来オイルの製造に成功した。

　オーツ麦は極性脂質が豊富で、モノガラクトシルジグリセリドやジガラクトシルジグリセリドなど多様な糖脂質を含んでいる。そうした特性から、大豆レシチンやポリリシノール酸ポリグリセロールといった乳化剤と同程度の乳化力を持つ。

　既存の乳化剤が食品添加物であるのに対し、「オーツ麦オイル　SWEOAT　OIL」は食品の扱いとなる。このため、添加物を不使用の食品や自然食品などに用いることが可能。また、大豆レシチンよりも流動性が高いため、チョコレートで覆った菓子などの製造で、より薄く速くチョコレート被膜を形成できるという。