スシロー、32店舗で返金騒動 生ビール半額キャンペーンでまたも失態
6月9日に期間限定商品のおとり広告で消費者庁から措置命令を受けた回転寿司チェーン・スシローを経営する㈱あきんどスシロー(大阪府吹田市、新居耕平社長)がまたしても、生ビール半額キャンペーンでやらかした。
同社は13日、「7月13日からの 何杯飲んでも『生ビールジョッキ』(半額キャンペーンに関するお詫びとお知らせ」を自社ホームページに掲載。「キャンペーンの告知物を、本来キャンペーン開始日から掲出すべきところ、一部店舗にてキャンペーン開始前に店頭に掲出していたことが判明いたしました。それにより、対象のお客さまには大変なご迷惑をおかけしましたことを、深くお詫び申し上げます」と告知している。対象となる店舗は同日午後5時時点で32店舗に及んでいる。
取材に対して同社は、「店舗内でお客様が注文をする時のタッチパネルの両サイドに、(対象店舗が)間違った告知を掲出してしまった」と説明している。実際は、13日から28日までとキャンペーンの期間を示すべきところ、起点となる日付が記載されていなかった。そのため、「12日以前に来店し、告知を見てキャンペーン中と勘違いして生ビールを注文した来店客には返金の対応を取る」としている。
対象商品を購入した客で、購入店舗にレシートを持参した人には1杯につき半額代金264円(税込み相当額)の返金を行う。
一部報道によれば、今回のフライング告知は利用客のツイートによって発覚したとされている。これについて、同日午後2時から開かれた新井ゆたか消費者庁長官の記者会見で、メディアの記者が同リリースに対する消費者庁の受け止めと今後の方針について質問。新井長官は、「(本件については)まだ事案を調査したわけではない。個別事案の答えを差し控えさせていただく」と述べた。それに対して記者の「リリースは知っているか」との更問いに対して、「13日付の速報というかたちのリリースについては、先ほど担当から聞いた。これについては担当からいろいろと話をさせていただく。私としては答えは差し控えさせていただく」と述べるにとどまった。
夕刻、某民放局がこの件をニュースとして扱った際に、新井長官の画像に1日付で退任した伊藤明子前長官のテロップを入れ、後刻、アナウンサーが詫びるというハプニングのおまけも付いた。
【田代 宏】