消費者庁は4日、10月に入り初めて、機能性表示食品の届出情報公開データベース（DB）の更新を実施し、届出番号H370～384まで計13件（サプリメント13件、それ以外の加工食品2件）の新規届出を公開した。新規の機能性関与成分はなかったが、原材料販売を手がける㈱龍泉堂（東京都豊島区）が先ごろ新発売する旨を公表していた、独自開発の関節ケア素材に含まれる非変性Ⅱ型コラーゲンを機能性関与成分にした届出が2件、公開された。

　龍泉堂は先月、独自に開発した関節ケア素材「NEXT-Ⅱ」を発売することを公表。機能性表示食品対応素材として展開していく考えを示し、同素材に含まれる非変性Ⅱ型コラーゲンを機能性関与成分にしたサプリメントの届出手続きを進めていることを明らかにしていた。今回、それが公開された。

　同社が届け出たヘルスクレームは、「本品には非変性Ⅱ型コラーゲンが含まれています。非変性Ⅱ型コラーゲンは膝（ひざ）関節の柔軟性・可動性を助け、歩く、階段の昇り降り、しゃがむ、正座する、正座や椅子から立つといった日常生活における膝の違和感の軽減、スムーズな歩行や階段の昇り降りをサポートすることが報告されています」。

　この他、「腰の違和感の軽減」をヘルスクレームに盛り込んだ届出も同時に公開された。表示する機能性の科学的根拠として届け出た研究レビューには、日本人を対象にNEXT-Ⅱの有用性を検証したRCT論文が採択されている。

HMPAでダブル・ヘルスクレーム

他に、今年に入り届出件数を伸ばしている機能性関与成分、略称「HMPA」（正式名称：3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸）について、11件目の届出が公開。同成分の研究レビューに基づき、「BMIが高めの人の腹部の脂肪とウエスト周囲径を減らす機能」と「食後血糖値が高めの人の食後に上昇する血糖値を元に戻しやすくするのをサポートする機能」の2機能を同時に訴求するもので、原材料を開発した丸善製薬㈱（広島県尾道市）が届け出た。HMPAは今年初めて届出が公開された機能性関与成分。すでに複数の複数機能性表示が届出されており、早くも単一成分でダブル・ヘルスクレームが可能になった。

（冒頭の画像：龍泉堂が届け出た『膝腰の友』の表示見本。NEXT-Ⅱのロゴも。消費者庁の届出情報公開DBから）

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