サントリー食品インターナショナル、12月期第1四半期決算短信発表
サントリー食品インターナショナル㈱(東京都港区、齋藤和弘社長)はこのほど、2021年12月期第1四半期(21年1月1日~3月31日)決算を発表した。 売上高は対前年同期比2.7.%減の2,697億9,100万円、営業利益は同0.2%減の198億400万円だった。
同社グループは、消費者の嗜好・ニーズを捉えた上質でユニークな商品を提案し、消費者の生活に豊かさを届けるという考えのもと、ブランド強化や新規需要の創造に注力したほか、品質の向上に取り組んだ。また、各エリアにおいて、収益力の強化にも取り組んだ。
セグメント別では、日本事業が売上高が同8.6%減の1,342億円、利益は同44.0%減の40億円だった。緊急事態宣言延長で人の動きが制限された影響などで、清涼飲料市場は前年同期を下回った。同社販売数量も前年同期を下回ったが、水・コーヒー・無糖茶カテゴリーを中心にコアブランド強化に取り組み、市場シェアを拡大した。『サントリー天然水』は、昨年3月の大容量ペットでの備蓄需要の反動減もあり、ブランド全体の販売数量は前年同期比微減となったが、『サントリー天然水 スパークリング』シリーズは、イエナカ需要を取り込み、大きく伸長した。
『BOSS』は、ブランド全体では前年同期を下回ったが、3月にリニューアルした『クラフトボス』は大きく伸長した。無糖茶カテゴリーでは、『伊右衛門』のリニューアル効果と、2月新発売の『伊右衛門 濃い味』の貢献もあり、ブランド全体の販売数量は前年同期を大きく上回った。
収益面では、コスト削減活動と販促広告費の効率化に取り組んだが、販売数量の減少、チャネルミックスの変化が引き続きマイナスに影響した。
アジアパシフィック事業は、売上高が同8.9%増の735億円、利益は同38.5%増の127億円だった。一部地域で新型コロナウイルス感染症にともなう断続的な制限があったが、ベトナムの力強い成長が事業を牽引した。コアブランドへの活動集中で、ベトナム、タイの清涼飲料市場で同社グループのシェアを拡大した。
ブランド別には、ベトナムではエナジードリンク『Sting』、茶飲料『TEA+』が伸長、タイでは低糖製品を含め『Pepsi』が好調に推移した。健康食品事業では、売上は前年同期を下回ったが、主力の『BRAND`S Essence of Chicken』は、マーケティング活動強化の効果もあり、販売トレンドは着実に戻ってきているという。
オセアニアでは、大きく伸長するエナジーカテゴリーのなかで、主力ブランドであるエナジードリンク『V』は市場を上回って伸長している。収益面では、売上増や、販促広告費の効率化が寄与した。
そのほか、 欧州事業の売上は同5.3%減の417億円、利益は同16.2%減の40億円、米州事業は、売上高が同7.4%増の204億円、利益は同36.3%増の20億円だった。