サワイGHD、健康から受診勧奨まで
ワンストップ型ビジネスモデル巡り実証実験
後発医薬品大手の沢井製薬㈱を傘下に抱えるサワイグループホールディングス㈱(大阪市淀川区、末吉一彦社長)が、健康から未病、特定保健指導、受診勧奨までをワンストップで行うサービスの事業開発に向け、実証実験を開始する。
このサービスは、健康診断データや日常的なバイタルデータを活用しながら生活習慣病の改善や行動変容促進支援などを展開しようというもので、ITサービスを手掛ける㈱日立システムズ(東京都品川区、柴原節男社長)、オンライン服薬指導システムなどを提供する㈱インテグリティ・ヘルスケア(同中央区、園田愛社長)、東京大学センター・オブ・イノベーション「自分で守る健康社会拠点」の4者協同で取り組む。
11日に発表した。実証実験では、日立システムズのヘルスケアプラットフォーム上で、サワイGHDが開発したパーソナル健康管理アプリ『SaluDi』など各者で開発したシステムを活用した特定保健指導を連携させることで、「健康~未病~特定保健指導~受診勧奨のワンストップサービス」の実現可能性や効果を検証する。検証結果を踏まえ、医療機関向けの付加価値サービスのほか、企業や健康保険組合向けサービスの提供を視野に入れた具体的なビジネスモデルの検討を始める計画だ。
サワイGHDは今後について、「ジェネリック医薬品の製造・販売による医療費の節減にとどまらず、『SaluDi』を含む健康医療情報を『情備薬』(情報を備えた健康管理アプリを常備して欲しいという思いを込めた同社の造語)として提供・活用するサービスの強化を進めていく」という。
グループ傘下で中核会社の沢井製薬は今後、後発薬の製造・販売のみならず、サプリメントの販売を展開していく方針。同社で届け出た機能性表示食品のサプリメント3製品の情報が先ごろ公開され、サプリ業界の注目を集めてもいる。サワイGHDでは、「社会と共に持続的に発展するヘルスケア企業グループを目指す」としている。