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サルコペニア肥満めぐり新たな知見 抗肥満素材のフコキサンチン、筋肉維持機能が示唆

 昆布などの海藻に多く含まれるカロテノイド(キサントフィル)の一種であるフコキサンチンに、肥満を抑えるとともに筋萎縮を抑制する機能を有する可能性のあることが、細胞と動物を使った試験で分かった。内臓の脂肪を減らすなど、肥満に対する有効性は以前から報告されていたが、筋萎縮を誘導したマウスにフコキサンチンを投与したところ、内臓脂肪量や体重の減少に加え、筋萎縮の程度を和らげることが確認されたという。

オリザ油化と立命館大が共同研究、特許も取得

 この研究結果は、フコキサンチンを含有する健康食品用原材料の販売を行うオリザ油化㈱(愛知県一宮市)と、スポーツ科学・栄養学を専門とする橋本健志・立命館大学スポーツ健康科学部教授の共同研究で確認されたもので、同社が先ごろ発表した。研究結果を受けて特許を出願。現在までに、サルコペニア肥満予防・改善剤を発明の名称とする特許(第7237204号)を取得している。

 フコキサンチンは、白色脂肪組織中でUCP1(脱共益タンパク質)を発現させることに伴う抗肥満機能があることを、国内の研究グループが論文発表したことをきっかけに、サプリメントや健康食品向けの機能性素材として国内外で利用されるようになった。

 機能性表示食品の機能性関与成分としても届け出されている。オリザ油化では今回の特許取得を受け、筋肉量の低下と体脂肪の増加が重なった状態を指すサルコペニア肥満や、運動機能などの分野においても今後、機能性表示食品として展開できるようにしたい考えを示している。

【石川太郎】

関連記事:フコキサンチン、体重管理領域の機能性表示食品に

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