サイキンソー、キリンと業務提携 国内の腸内細菌事業の市場拡大を目指す
㈱サイキンソー(東京都渋谷区、沢井悠社長)は19日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(キリン ヘルス イノベーション ファンド)」を通じて資金調達を実施したと発表した。同ファンドは、キリンホールディングス㈱(同中野区、磯崎功典社長)が独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレイン㈱(同渋谷区、百合本安彦社長)と共同で設立したもの。
サイキンソーとキリンは業務提携も合意し、国内における腸内細菌事業の拡大加速を目指す。
サイキンソーは、「細菌叢で人々を健康に」を理念に掲げ、腸内細菌叢検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」で国内最大規模の検査実績を有しており、菌叢データベースを活用してさまざまなビジネスを展開している。
キリングループは、長期経営構想「キリングループ・ビジョン2027」を策定し、「食から医にわたる領域で価値を創造し、世界のCSV(Creating Shared Value)先進企業となる」ことを目指しており、その実現に向けて人々の健康に貢献していく「ヘルスサイエンス領域」(ヘルスサイエンス事業)の立ち上げ・育成を進めている。同事業における新しい取り組みとして腸内細菌事業を展開しており、7月には腸内細菌検査サービス「MicroBio Me(マイクロバイオミー)」の本格展開を開始している。
今回の調達を契機に、サイキンソーの腸内細菌叢検査におけるノウハウと顧客基盤、キリンが持つブランド・営業力・マーケティング力を掛け合わせることで、国内の腸内細菌事業の市場拡大を目指す。腸内細菌検査がより身近な健康習慣の1つとなるよう取り組みを進め、健康な毎日に貢献するとしている。