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コロナワクチン副反応報告を公表 各製剤で重大懸念なしと審議会判断~厚労省

 厚生労働省は14日、10月24日に開催した「第109回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会」および「令和7年度第7回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会」においてしりした新型コロナワクチンに関する副反応疑い報告などの議事録を公表した。対象期間は、今年4月1日~6月30日にかけて報告されたもの。

副反応報告の状況と死亡事例の概要

 ファイザー社製「コミナティ筋注」(12歳以上用)では製造販売業者から9件、医療機関から5例の副反応疑い報告が寄せられ、このうち医療機関報告の3例が重篤とされた。また、製造販売業者から3例、医療機関から1例の死亡事例報告があった。返品数が多く接種可能延べ人数が算定できなかったため、報告頻度は算出されていない。「コミナティ筋注」の6か月~4歳用および5歳~11歳用に関しては、当該期間の副反応疑い報告はなかった。

 モデルナ社製「スパイクバックス筋注」については、製造販売業者から1例が報告されたが、接種日は対象期間外であり、医療機関からの報告はなかった。死亡事例も確認されていない。第一三共の「ダイチロナ筋注」では、製造販売業者から5例が報告されたが、いずれも接種日は期間外であった。医療機関からの報告および死亡事例はなかった。

 Meiji Seikaファルマの「コスタイベ筋注」については、製造販売業者から6例が報告され、このうち2例が死亡事例であった。対象年齢は18歳以上であるが、母親の妊娠中接種と関連する新生児の頻呼吸例(回復済)が0歳児として報告された。武田薬品の「ヌバキソビッド筋注」では、製造販売業者から1例が報告されたが、接種日は対象外であり、死亡事例は確認されなかった。

 死亡事例の詳細としては、「コミナティ筋注」(12歳以上用)で4例が報告され、うち2例は症状経過や時間的前後関係の情報がなかった。77歳男性は接種後に肺炎と骨髄異形成症候群を発症し死亡し、66歳女性は因果関係が「評価不能」とされた。いずれも因果関係評価はγであった。「コスタイベ筋注」の2例の死亡報告についても同様にγ評価であった。心筋炎および心膜炎の報告は、当該期間において全製剤で確認されなかった。

 副反応報告件数の全体集計では、接種可能人数が判別できず頻度を算出できなかった。令和6年4月から令和7年6月までの累計においては、Meiji Seikaファルマ製剤の報告頻度が他製剤より1桁高い傾向がみられたが、これは定期接種開始時期と市販直後調査期間が重なったことが要因とされ、現時点で重大な問題があるとの認識は示されなかった。

 座長は、対象期間の報告内容を踏まえて重大な懸念は認められないと述べ、出席委員に確認を求めた。ファイザー、モデルナ、武田薬品、第一三共、Meiji Seikaファルマの各社製ワクチンについて、安全性上の重大な懸念は認められないとの評価に出席者全員が同意した。

【田代 宏】

議事録はこちら(厚労省HPより)

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