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コロナの真相(6)~時短と酒類提供禁止はコロナ死者を減らすのか?

(公財)食の安全・安心財団理事長 東京大学名誉教授 唐木英明

〇コロナ感染者は国民の1%以下で、その8割は軽症か無症状。死亡者は感染者の2%以下で、9割以上が60歳以上の高齢者、約9割に基礎疾患があり、6割以上が高齢者施設や病院と、その関連の場所で感染している。

●高齢者施設や病院に入っている病気持ちの年寄りが街の飲食店で夜遅くまで酒を飲みますか?
飲食店の時短や酒類提供禁止は高リスク者の感染を減らして死亡者を減らす効果はほとんど期待できない。

〇若い感染者が増えたら回りまわって高齢者を感染させて医療崩壊を起こし、死者を増やすというのが専門家の主張だが、直接高齢者を守る対策を実施した方がずっと効率的で経済的である。 
具体的には五輪の感染対策「バブル方式」と同様に、高齢者施設や病院の感染対策を強化すればいい。いまだに実現しない医療規模の拡大にも早急に取り組む必要がある。
〇また、高齢者と基礎疾患がある人のワクチン接種を急ぐことで重症者と死者は大幅に減る。日本とはけた違いに死者が多かったスウェデンは高齢者の感染対策の徹底とワクチンの早期接種で死亡者ゼロを達成した。

●対策を「感染防止」から「死者削減」に変更して、高リスク者の感染を徹底的に防ぐべきではないか?

〇時短や酒類提供禁止による飲食店と関連事業の甚大な被害に耐えきれなくなった業界団体が、反対集会を開催した。感染恐怖症がまん延し、飲食店叩きが最大の対策と誤解している人が多いときに、反対集会を開かざるを得ないところまで追いつめられている。飲食店の被害に比べて、それでどれだけの人命が救われるのか検証されていない。
〇飲食店の規制を続けるなら、感染対策の有無による営業時間の区別と、被害の全額即時補償を実施すべきである。何カ月後のわずかな補償金の支給の前に、店は倒産している。

<著者プロフィール>
1964年東京大学農学部獣医学科卒。農学博士、獣医師。東京大学農学部助手、同助教授、テキサス大学ダラス医学研究所研究員などを経て東京大学農学部教授、東京大学アイソトープ総合センターセンター長などを歴任。2008〜11年日本学術会議副会長。11〜13年倉敷芸術科学大学学長。専門は薬理学、毒性学、食品安全、リスクコミュニケーション。

※「コロナの真相」は、唐木英明氏のフェイスブックからの転載です。

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