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ゲノム編集食品「知っている」2割 全国消団連がアンケート結果公表

 ゲノム編集食品は信頼されているのか? (一社)全国消費者団体連絡会(東京都千代田区)はこのほど、ゲノム編集技術応用食品(ゲノム編集食品)に関する消費者アンケート結果を公表した。

 調査は、20~60代の男女を対象に、2022年6月2日~6日の5日間で行われた。有効サンプル数は554人。㈱マクロミル提供の集計ソフトを使用して全国消団連で分析した。

 ゲノム編集食品という言葉の認知度について、「聞いたことはあるが、内容は知らない」41.9%、「聞いたことがない」38.6%と、ゲノム編集食品を知っている人は全体の2割にとどまった。

「悪いイメージ」6割、「良いイメージ」1割

 イメージについて「良いイメージ」はわずか0.7%、「どちらかといえば良いイメージ」9.4%で、合わせて1 割を超える程度だった。
 「どちらかといえば悪いイメージ」39.7%、「悪いイメージ」17.3%と、悪いイメージを抱いている回答者が約6 割だった。

 悪いイメージを選択した理由としては、「不安である」27.8%、「情報が少ない」23.1%、「安全とは思えない」20%が上位を占め、「興味がない」17.1%、「わからない」16.4%と続いた(以上、複数選択)。
 一方、良いイメージを選択した理由は、「先進的な技術開発である」、「持続可能な生産である」、「安定供給できる」、「食料問題の解決につながる」などがあった(同)。

ゲノム編集3食品「知っている」15.7%

 「ゲノム編集食品」について、どの程度深く知っているかについて、すでに市場に出回っているゲノム編集3食品「トマト」、「マダイ」、「トラフグ」のうち、いずれかを知っている方は15.7%に過ぎなかった。また、現在「多収量の稲」や「芽に毒のないジャガイモ」などが開発中であることを知っている人は17.3%だった。
 さらに、ゲノム編集技術であるクリスパーキャスナインや、リスクが従来品種改良と同等であることなどに関する理解はさらに低かった。

 「ゲノム編集食品」に関する情報をどのような方法で得たいかという質問に対し、「TV 番組での特集」が35.2%と最も多かった。続いて、「パンフレットやネットニュースなど簡易な読み物」23.1%、「5分未満のネット動画」20.2%、「漫画」10.8%だった。
 年代・性別では30 ~60 代の女性がTV 番組特集やパンフレット・ネットニュースなどでの情報入手を求める割合が高かった。一方、学習会や専門家との意見交換などの場を求める回答は4~6%と低かった。
 ただし、男女全ての世代の30~40%は、特に得たいと思わないとの回答だった。

 「ゲノム編集食品」に関する自由記述には4分の1の人が回答。「安全性に不安」、「自然でない」、「食べたくない」などのネガティブな意見と、「知りたい」、「情報が欲しい」、「関心がある」などのポジティブな意見が拮抗した。
 また、「プラスに感じる」、「楽しみ」、「食べてみたい」などの声もあった。

 また、食の安全について関心があることについては、「特にない」が38.1%と最も多かった。一方、消費者の関心事は「食品添加物」34.1%、「原産地」29.4%と続き、さらに「食中毒」、「健康食品」、「遺伝子組み換え食品」、「残留農薬」の順で、ゲノム編集食品は9.9%と最も低かった。

食の安全「信頼できる」60.6%

 我が国の食の安全についての信頼度については、「信頼できる」が9%と少なかった割に、「ある程度信頼できる」60.6%と高かった。
 年代別では、「信頼できる」という回答は男女共に20代が多く、「あまり信頼できない」は40第・60代の女性に多かった。

 信頼できる理由については、6割の回答者が「日本の基準が信頼できる」、「海外より安心」と回答。「あまり信頼できない」、「信頼できない」を選択した人の中には、「他国よりも(基準が)ゆるい農薬や食品添加物の量が多い」、「産地偽装などが多い」、「添加物・農薬を使い放題」などの回答が見られた。

 今回の調査を受けて全国消団連は、事業者・行政・消費者などが連携して、さまざまな立場から意見を出し合うことで理解が深められていくようなリスクコミュニケーションを一層推進することが必要だと結んでいる。

ゲノム編集技術応用食品の表示に関する情報(消費者庁)

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