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ゲノム編集食品、10月1日から届出開始 表示義務化は見送り

<厚労省、遺伝子組み換えに該当しないものは「届出」>

 ゲノム編集食品の流通開始に向けて厚生労働省は19日、通知「ゲノム編集技術応用食品等の食品衛生上の取扱要領」で、開発者や事業者が届け出る仕組みを導入する方針を示した。10月1日に施行し、ゲノム編集食品の流通が可能となる。

 ゲノム編集食品のうち、外来遺伝子が残らず、人工的な切断の修復に伴う塩基の欠失・置換、1~数塩基の変異が挿入されるものについては、遺伝子組み換え技術に該当しないと判断。従来の育種技術による食品と同等とみなし、安全性の確認を必要とせず、開発者や代理人が厚労省へ届出を行う。

 届出内容は、開発した食品の品目・品種や概要、利用したゲノム編集技術の方法、改変の内容、遺伝子変化がヒトの健康に悪影響を及ぼさないことなど。届け出された情報は厚労省が公表する。

 一方、外来遺伝子が残存している場合は、遺伝子組み換え技術に該当するとみなす。従来の遺伝子組み換え食品の安全性審査が義務づけられる。

 また、どちらに該当するのかが不明なものについては、厚労省が個別に判断する。

 ゲノム編集食品として開発中のものに「甘くて長持ちするトマト」、「芽が出ても安心なジャガイモ」、「肉厚マダイ」などがある。このほか、栄養を強化した農産物の開発なども進められている。

<消費者庁、事業者が消費者へ情報提供>

 厚労省の動きに合わせて、消費者庁もこの日、食品表示基準Q&Aを改正し、ゲノム編集食品の表示ルールを公表した。

 遺伝子組み換え技術に該当しない場合は、厚労省へ届け出た食品について、事業者が消費者に対して情報提供を行う。ただし、事後的なチェックが技術的に困難なことから、義務づけではなく、事業者が自主的に実施する。情報提供の方法は、容器包装への表示やホームページでの情報提供などを想定している。

 一方、遺伝子組み換え食品に該当する場合は、遺伝子組み換え表示制度のルールに従って表示する。?

 「ゲノム編集食品でない」といった非ゲノム表示については、消費者の商品選択の観点から禁止しない方針を示した。ただし、「無責任な表示は認められないため、根拠を求める」(食品表示企画課)とし、非ゲノム表示を行うためには流通の各段階の取引記録といった根拠資料に基づく適正な情報提供が必要としている。

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