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ゲノム編集技術を用いた食品に「届出制」導入へ~厚労省の調査部会

ゲノム編集技術を用いた食品の食品衛生法上の扱い方を検討している厚生労働省薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会・新開発食品調査部会は18日、組み換えたDNAが残存する食品を遺伝子組み換え食品と同様の扱いとし、それ以外には届出制を導入する方向で議論を行った。

 ゲノム編集技術を用いた食品には、塩基配列を切断して再結合の際に変異を生じさせるケースや、塩基置換のための鋳型を併せて用いるケースなど主に3パターンがある。DNAが残存する食品については、遺伝子組み換え食品に該当するとみなし、安全性審査の手続きを経て流通させる考えだ。

 一方、DNAが残存しない食品は自然界で起こる変化の範囲内であり、また現行の育種技術によっても起こり得る変化であると指摘。従来の食品と同等の安全性を持つとみなす考え方が示された。ただし、消費者団体などからは不安の声も強く、開発情報を国に届け出ることを求める方向となった。届出情報として、品目・品種名、利用方法・目的、ゲノム編集技術の方法や改変の内容などが想定されている。

 また、開発した食品の安全性について、開発者が国に相談できる仕組みを厚労省内に設けることも課題に挙がった。

 同調査部会は来年1月に報告書(案)を取りまとめる計画。2月にパブリック・コメントを実施し、3月に報告書を作成する。これを受けて厚労省は今年度末までに、ゲノム編集技術を用いた食品の食品衛生法上の取り扱い方を公表する。

(写真:18日に開催された部会の様子)

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