「初回限定特別セール」、「いつでも解約OK」などと表示してウェブサイトで染毛剤『希乃屋エアカラーフォーム』を販売している㈱希乃屋（東京都世田谷区、鈴木亮市社長）に対して特定適格消費者団体の（特非）消費者支援機構関西（ケーシーズ／藤井克裕理事長）が申入れを行っていたことが分かった。15日付のホームページで、同団体が明らかにした。

　ケーシーズによれば、ウェブサイトの表示を見て商品の定期購入契約を結んだ消費者から、「商品出荷10日前でなければ出荷分の解約には応じない」、「無料通話アプリのみでしか解約方法がない」、「解約料がかかる」など、定期購入を簡単に解約できないという苦情、さらに、「注文時、サイトに定期購入であるとの記載がなかった」、「初回購入後、解約手続きを行い、解約完了との返事あったのに、２回目の商品が届いた」、「解約申出をしたが、次回発送の10日を切っているので解約はできないと返信があった。しかし、次回発送日がいつなのか記載がない」など、定期購入とは思わずに契約した消費者などからトラブルに関する苦情が同団体や全国の消費生活センターに寄せられているという。

　ケーシーズは1日付の「申入れ」において、希乃屋のランディングページ（LP）の「定期コースで始める4つのメリット」のページ「メリット④」の「いつでも解約OK」という表示を停止すること。

　また、購入時の最終確認画面「ご注文確認画面」の商品名、単価、個数、小計、合計などが記載された表の部分に「定期購入」と明示せず、上記の項目を記載した表の部分から離れた「キャンペーン内容」を記した欄で「定期コース」に関する説明を行わないように申入れている。商品名などに比べて小さな文字で表示してあるために、「消費者は定期購入ではないと誤認する可能性が高い」と指摘している。このような表示は、特定商取引法に抵触する恐れがあると注意している。

　さらに「お問合せ」として、以下の項目に対する回答を10月3日と期限を定めて求めている。

1．（1）貴社公式サイト及び動画サイト、動画アプリ等のSNS広告等の広告の画面及び最新の（添付のものを除く。）購入時の最終確認画面をご送付ください。（当該商品のコースが複数ある場合は、代表的な広告画面及び全てのコースの購入時の最終確認画面（いずれもＰＣ版だけでなくモバイル版表示を含みます。）をご送付ください。）
　（2）無料通話アプリでの解約手続方法（具体的なアプリ画面の遷移を含みます。）をご教示ください。
　（3）無料通話アプリ以外での解約手続方法（具体的な画面の遷移を含みます。）があれば、具体的内容や方法をご教示ください。
2．（1）注文確認メールの送信の時期とその内容。
　 （2）解約可能最終日である、「次回お届け日の10日前」がいつの時点を指すのかを購入者はどのようにすれば事前に把握・確認することができるのか。いつが「次回お届け日」であるかの通知は、商品に同梱されているか。されていない場合、その理由は何か。
　（3）商品によっては、無料通話アプリでの解約が制限されているのかどうか。
　（4）新型コロナウィルス感染症対策によるリモートワークの実施により、購入者へのサポートは無料通話アプリで対応との記載がありますが、新型コロナウィルス対策を理由に書面およびメールでの解約申出を受け付けていない理由は何か。
　（5）2021年11月から2022年7月末までの当該商品の総解約件数に占めるLINEアプリ以外での解約件数の割合
以上につき、本年10月3日までに、当団体事務局宛て、ご回答いただきたく、お願いする次第です。

以上、原文ママ

【田代　宏】

（冒頭の画像：希乃屋のLPより）

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