グローバルニュートリショングループ、EFSAヘルスクレーム勉強会を開催
(株)グローバルニュートリショングループ(東京都豊島区、武田猛社長)は21日、「EFSAヘルスクレームガイダンス勉強会」を都内で開催した。
同勉強会は、消費者庁が免疫機能で初となる機能性表示食品を今月7日に公開したことを受けて企画された。
公開されたのはキリンビバレッジ(株)とキリンホールディングス(株)の5品目。表示内容はいずれも、「本品には、プラズマ乳酸菌(L. lactis strain Plasma)が含まれます。プラズマ乳酸菌はpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つことが報告されています」としている。
武田氏は、「(届出書類に)アウトカムの設定にあたっては、欧州食品安全機関(EFSA)が発行しているガイダンス『Guidance on the scientific requirements for health claims related to the immune system,the gastrointestinal tract and defence against pathogenic microorganisms, 2016』を参考にしたとある」ことから、同テーマの勉強会を開催するに至ったという。
武田氏は冒頭、「具体的な案件を持っている参加者同士の意見交換を考えれば、オンラインセミナーでは込み入った意見交換ができない」とし、定員8人という少数制のリアル勉強会となったと説明した。また、「届出者はおそらく、EFSAのヘルスクレームを徹底的に研究したものと思う。免疫機能の表示を目指すためにはEFSAヘルスクレームガイダンスを理解することが必須」と強調した。
勉強会では、「免疫システム機能に関する強調表示」と「病原体に対する(免疫)防御の強調表示」について、詳しい説明が行われた。
なかには「このままでは疾病予防とみなされるため、日本の機能性表示食品には使えないものもある」としながらも、「ヒト介入試験を行って、ヒト臨床アウトカムを取るという意味ではこのような考え方は使うことができる」と、いくつかの考え方を組み立てて、日本の制度に適用することの可能性を示唆した。
後半では、免疫機能に関する届出情報を評価、分析する事例研究を行った。質疑応答では出席者から質問が相次いだ。
【田代 宏】
(冒頭の写真:熱心に耳を傾ける参加者、記事中の写真:フェイスシールドを着用する武田講師)