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キリンHD、腸内細菌検査サービス開始 米Thorne社保有の高精度解析技術を活用

 キリンホールディングス㈱(東京都中野区、磯崎功典社長)は18日、対消費者向けの腸内細菌検査サービス事業の本格展開を同日から開始したと発表した。

 細菌を菌株レベルまで測定できる「ショットガンメタゲノム解析」の手法を採用して展開するもので、医療機関を通じてサービス提供する。サービスの利用者は、医師による検査結果の説明や、個々の腸内環境に合わせた改善指導などを受けられる。同社では、この検査サービスを日本に導入することで、「腸内細菌を通じた健康課題の解決に貢献する」としている。

 新たに立ち上げた腸内細菌検査サービス事業は「MicroBio Me(マイクロバイオミー)」の名称で展開する。まずは国内医療機関60施設で本格的なサービス提供を開始し、取り扱い医療機関を順次拡大していく計画。腸内細菌の解析は、米国で行う。同社が2018年から出資しているソーンヘルステック(Throne HealthTech)社が持つ高精度解析技術を使い、腸内細菌の最小単位である菌株レベルまで解析する。

 同社によれば、現在日本で行われている腸内細菌検査は、細菌を属レベルまで解析する「16S解析」が主流。細菌は、性状や遺伝的特徴を背景に上から門、属、種、株などに分けられる。

 種や株レベルまで解析できるThroneの技術を使うことで、「腸内細菌が持つビタミンや短鎖脂肪酸の生産機能まで明らかにできる」と同社。その結果として「ヒトの腸内で役立つ菌が好む食材や、積極的に摂りたい栄養素を把握でき、医師から検査結果に基づいた指導を受けることも可能」になる、としている。

 検査サービスの流れは、まずはサービスを取り扱う医療機関から検査キットを受け取った後、採便した検体をキリンホールディングスに提出。同社からThrone社に輸送し解析する。解析結果はキットを受け取った医療機関に送付される。検査結果が分かるまでの期間は、キリンが検体を受け取ってから約6~9週間。

(下の画像:キリンHDが始めた腸内細菌検査サービス「MicroBio Me」のイメージ。報道発表資料から)

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