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カネカ、2021年3月期決算発表

 ㈱カネカ(東京都港区、田中稔社長)はこのほど、2021年3月期(20年4月1日~21年3月31日)決算を発表した。売上高は対前年比4.0%減の5,774億2,600万円、営業利益は同5.9%増の275億4,400万円だった。

 全体として、同グループの業績回復は外需型だった。第1・2四半期は、コロナショックをまともに受けて大きな減収減益になったが、第3四半期以降が、地球を地産地消でつなぐネットワーク型のグローカルプラットフォームが、フルにその多様性を発揮することができた。コロナ禍前を超える勢いを取り戻し、第3・4四半期の全社業績は、営業利益がともに100億円を超える水準となり、第1・2四半期比で大幅な増収増益、通期も増益を回復した。コロナ禍を乗り越え、事業ポートフォリオの変革と、収益基盤の強化が進んでいる。

 セグメント別では、Health Care Solution Unitは、売上高が同13.1%増の524億2,200万円、利益が同28.2%増の114億3,600万円だった。コロナ禍で患者の治療頻度が減少したが、全体的に堅調に推移。ウェブ企画など新たなスタイルの販促活動に注力し、カテーテルの販売は国内・海外ともに増加。血液浄化器は海外の販売が拡大した。販売が好調な脳動脈瘤塞栓コイルが収益を押し上げ、また、3月に販売スタートしたASO治療用の新血液浄化液も市場の評価が高く、高付加価値ニッチ分野を狙う具体的な武器として期待されるとしている。

 また、アビガン原薬やKEGTのPCR検査試薬、ワクチン中間体の受託製造の受注が急拡大。前年比で大幅な増益となった。昨年秋に完成したKEGTのバイオ医薬増設ラインは、フル戦力化し収益拡大を果たす見通し。

 Nutrition Solution Unitは、売上高が同3.2%減の1,523億6,800万円、利益が同13.6%減の48億7,900万円だった。サプリメントは、欧米市場で還元型コエンザイムQ10の販売が大きく伸長した。AB-Biotics社の乳酸菌製品は、欧州での販売が好調。次の一手である米国の生産販売体制を整備強化し、拡販力のギアをシフトアップする。
 Foods&Agrisは、コロナ禍で国内のインバウンド需要減や、外食産業の低迷が続いている。サプリメントチームと組み、還元型コエンザイムQ10を配合した『わたしのチカラ Q10ヨーグルト』を発売した。また、『パン好きのミルクティー』など、本物志向の乳製品が好評を得ているという。

 サプライチェーンの抜本的な再編、生産性の向上を最優先で取り組むと同時に、収益性を大きく改善する事業インフラを構築するとしている。

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