オムニカ、研究開発型の品質管理でリード(4)
<その場で回答、充実したサポート>
同社では、求められた分析の受託だけでなく、本当に必要な分析は何かといった分析内容の提案も行う。これまで、届け出された機能性表示食品について、分析面から見た品質に関する問い合わせに対しても、1つひとつ丁寧に回答しているため、顧客からクレームを受けたことは1度もないという。同時に、何か疑問があった際に、「持ち帰って検討し、後日回答します」ではなく、その場で回答できて、かつ品質面でどこにも負けないという自負を持ち、充実したサポートを心がけているようだ。
さらに同社では、同じものをサンプルとしてバックアップし、5年間保有している。そうすることで、顧客と全く同じものを手元に置き、何か問題があったときに不具合の原因を1つひとつ分析して提供する。
<ダイエタリーサプリメントとしての品質担保>
同社では、消費者との合意がなければ健康食品の仕事は成り立たないとしている。
「最高品質の最終商品を消費者に届ける」をモットーに、「商品の特長を必要以上に誇張し、消費者に誤認させて買ってもらったとしても長くは続かない。消費者との利害関係が一致して初めて商売が成立する」という見解を示している。
「広告映えのするモノ珍しさばかりが強調される原料には共通した特徴がある。その企業以外には世界で誰も有益性に興味を持ったことがないから珍しい、有効性について同じ意見を持つ第三者がいないものだから性能を比較する必要がないので、一方的に品質が合格されている」と高尾社長。いろいろな理由があって仕方なくダイエタリーサプリメントがその時点で最も効率的に食事のバランスを補う、と判断した消費者に対して品質担保を行うためには、製造と分析だけではなく、研究や検証が必要としている。
また高尾社長は、「コンタミがなければ高品質という食品原料もたくさんあると思う。しかし、有効性が確信された成分こそが薬害を懸念するべき成分であり、食品衛生法8条の対象が今後とも4成分のことだけだと考えて、HACCPやGMPの認証だけで安全性をマスキングすることはできない。ようやく安全性が検証できた成分と同じものを作り出していることをGMPなどの認証を通じて管理しないと、悲しい事故が起きるたびに、この産業は後ろに向かって戻り始めてしまうことになる」と懸念している。
(写真:包装ライン)
(つづく))
【藤田 勇一】
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