野菜として食されるオクラに由来した機能性関与成分の届出が立て続けに公開されている。さきごろオクラ由来水溶性食物繊維の届出が公開されたのに続き、10日にあった機能性表示食品の届出情報公開データベースの更新で、完熟オクラ種子由来OF4949-Ⅱの届出が新たに公開された。オクラは鹿児島県をはじめ国内でも栽培されているが、出荷規格外として廃棄される数量も少なくないといわれる。未利用資源を機能性表示食品として有効活用する取り組みが進んでいる。

完熟オクラ種子に特有の環状ペプチド

　4月に入ってから2回目となる10日の届出DB更新では、届出番号H1196からH1212まで17件（サプリメント10件、それ以外の加工食品5件、生鮮食品2件）の新規届が公開された。

　そのうち、今回初めて公開される機能性関与成分となった完熟オクラ種子由来OF4949-Ⅱは、サプリメントの枠組みで届け出されたもの。成分に報告されている「肌の弾力を維持し、肌の健康をサポートする」旨を表示する。届出資料によれば、完熟オクラ種子由来OF4949-Ⅱとは、完熟したオクラの種子に特有の環状ペプチドの一種。これが6製品目の届出となる㈱サプリプラスファミリー（大阪市中央区）が届け出た。

　オクラに由来する機能性関与成分は、先月24日の更新でも公開されていた。この時に公開されたのが、オクラを加工したパウダーに含まれるオクラ由来水溶性食物繊維。オクラの国内産地として知られる鹿児島県指宿市を本拠とする㈲エールが届け出たもので、関与成分の研究レビューに基づき、食事に含まれる糖の吸収を抑え、食後に上昇する血糖値を抑える機能がある旨を表示する。

　現在、オクラを活用した機能性表示食品の届出は上記2製品のみ。原材料事業者が届出サポートに乗り出す動きも見られている。

　なお、10日の更新ではほかに、医薬品メーカーの陽進堂㈱などを傘下に置く陽進堂ホールディングス傘下の信和薬品㈱（富山県富山市）からの届出が公開された。健康食品の製造販売や受託製造を手がける同社の届出が公開されるのは今回が初めて。GABAを関与成分にしたサプリメントを届け出た。

【石川太郎】

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