エルゴチオネイン、新規の機能性表示 【機能性表示食品届出DB更新】L-カルニチン、「単回摂取」など文言追加
消費者庁は18日、機能性表示食品の届出データベース情報を更新し、新たに10件(サプリメント3件、サプリ以外の加工食品6件、生鮮食品1件)の新規届出について情報公開した。2025年度では届出初公開の機能性関与成分には、ロンザ㈱(神奈川県相模原市)が届け出たL-カルニチンの他、エルゴチオネインがあった。後者については、同成分として新規の機能性表示が届け出された。
肌のうるおい保つ、生鮮食品の届出
エルゴチオネインを届け出たのは、食用キノコの生産などを手がけるホクト㈱(長野県長野市)。同成分を機能性関与成分とする「霜降りひらたけ」(同社の登録商標)を生鮮食品の枠組みで届け出たもので、機能性表示は「エルゴチオネインを25 mg/日摂取すると肌が乾燥しがちな方の肌のうるおいを保つことが報告されています」。同成分はこれまで認知機能領域の機能性関与成分として届け出されていて、肌に対する機能を訴求するものはなかった。
システマティックレビュー(SR)のPRISMA2020準拠が実質的に義務化された25年度における生鮮食品の届出公開はこれが2件目。同社の届出が公開されるのは今回が初。届出資料によると、霜降りひらたけは同社が開発したヒラタケの品種で、2013年から本格的な生産を開始。年間で3,400トン超(2022年度)の生産実績があるという。また、SRは同社が主宰して実施した。
エルゴチオネインは、含硫アミノ酸の一種。天然物ではキノコ類に多く含まれることが知られる。機能性表示食品の機能性関与成分としては、主に食用キノコのタモギタケのエキス中の同成分が届け出されている。
エネルギー代謝上の脂肪燃焼を高める
一方、L-カルニチンについてロンザが届け出た機能性表示は、「L-カルニチンは単回摂取により、日常活動時(3.8メッツ以上の身体活動)のエネルギー代謝における脂肪の燃焼を高めることが報告されています」。類似の機能性表示を昨年度までに届け出ていたが、「単回摂取」、「日常活動時(3.8メッツ以上の身体活動)」、「エネルギー代謝」といった文言が追加され、機能性表示内容が刷新された。
【石川太郎】

2025年12月のデータベース更新
:【1日】免疫ケア+肌の健康を訴求 キリン、プラズマ乳酸菌+米由来グルコシルセラミド
:【2日】小林製薬、ゲニポシド酸を届出 杜仲葉由来成分、25年度の同社届出は計3件に
:【4日】積み上がる撤回届、11月単月90件 販売予定のない届出を整理
:【5日】12月、5日間で更新4回 新たに11件追加でKシリーズ317件に
:【15日】新規18件に対して撤回57件 販売予定ない届出を整理、背景に自己点検等報告
:【16日】PQQ、認知機能に続く新たな表示 筋力・身体機能サポート、龍泉堂が届出











