ドラッグストアチェーン大手のウエルシアホールディングス㈱（東京都千代田区、池野隆光会長）は18日、同業の㈱コクミン（大阪市住之江区、絹巻秀典社長）と、コクミンの関連会社で薬局運営の㈱フレンチ（同、絹巻和美社長）の株式を取得し、子会社化することを決議したと発表した。両社の株式を6月1日の予定で取得する。取得価額は未定。

　ドラッグストア業界は再編の動きが激しい。マツモトキヨシホールディングスとココカラファインが昨年10月に経営統合し、売上高1兆円・全国店舗数3,000超の規模に拡大。売上高9,497億円（2021年2月期）のウエルシアホールディングス、9,193億円（21年5月期）のツルハホールディングスも活発なＭ＆Ａを行い、規模を拡大させている。

　コクミンは、近畿、関東のエリアを中心に、「コクミンドラッグ」などのドラッグストアや調剤薬局を計190店舗（2020年4月20日時点）展開。調剤薬局併設型店舗も43店舗ある。関東を中心に東北から中国四国地方を基盤とするウエルシアホールディングスは今後、都市型店舗の強化や全国への出店網拡大を図る構え。コクミンが保有する店舗を取り込むことで、一層の収益拡大を見込めると判断したとみられる。

　コクミンの直近業績（21年4月期）は、売上高が398億円、営業損失27億円。20年4月期は628億円を売り上げていた。