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インバウンド消費、回復するか 3月訪日客180万人超、1~3月旅行消費額1兆円超に

 先月の訪日外国人客数が181万7,500人となり、新型コロナ前の2019年3月比で65.8%まで回復した。昨年10月の個人旅行受け入れ再開以降で最高を記録。訪日客の旅行消費額も回復しつつあり、2023年1~3月期は1兆146億円と、19年同期比で88.1%の水準に戻った。1人当たり消費額は19年同期比で増えている。日本政府観光局と観光庁が19日、それぞれ発表した。今後、健康食品や化粧品などに対するインバウンド消費が回復していくか注目される。

 日本政府観光局によると、今年3月の訪日客数を国・地域別を見ると最多は韓国で46万6,800人。19年3月比で約8割の水準まで回復した。中国は7万5,700人と11%の水準にとどまるものの、2月の3万6,200人から倍増した。

 その他、健康食品や化粧品のインバウンド消費が期待される東アジア、東南アジアの訪日客数を見ると、台湾が27万8,900人(19年3月比30.7%減)、香港が14万4,900人(同15.5%減)、タイが10万8,000人(同26.8%減)──などと19年3月の水準には戻っていないものの、今年2月との比較ではいずれも一定の割合で増えた。一方、19年3月比で増加している国もあり、シンガポールは20.6%増の5万2,700人、ベトナムは11.9%増の5万3,600人だった。

 また観光庁によると、23年1~3月期における外国人旅行消費額の最多もやはり韓国で、額は1,999億円。19年同期比で3割増加した。次いで、1,535億円(19年同期比0.7%増)の台湾、1,054億円(同27.3%増)の香港、1,069億円(同74.8%減)の中国が続いた。500億円に届かないものの、シンガポール、マレーシア、インドネシア、フィリピン、ベトナムなども19年同期比で消費額が大きく増えている。

 円安などの影響を受けて旅行消費額が増加したとみられる。ただ、外国人旅行消費額の構成比を見ると、買物代は2,417億円で全体の23.8%。19年同期は4,135億円で35%を超えていた。逆に、構成比が高まったのは宿泊費で、19年同期比3,290億円から3,458億円に増加し、全体の34%を占めて最多だった。

アジア訪日客、日本で買いたいものは?

 アジアからの訪日客の今後の消費行動を予測する調査も行われている。

 ㈱インテージ(東京都千代田区)が中国・台湾・韓国・タイ在住の訪日予定者約350人(20~49歳男女)を対象にアンケート調査を行い、「自分用へのお土産予算」を尋ねたところ、タイ・韓国・台湾は「3万円以上~10万円未満」が最も多く、中国は「10万円以上」と答えた人が約4割に上った。他人へのお土産予算に関しては、タイ・韓国・台湾は「3万円未満」が最多。中国では「10~50万円未満」を検討している人が多く見られた。

 また、自分用のお土産として日本で買いたいものを尋ねた。その結果、生活雑貨に関してみると、台湾男性はサプリ・健康食品がトップ。タイ男性および女性、韓国男性でも、サプリ・健康食品が5位以内に入った。また、中国は男女ともにスキンケア関連製品が上位を占め、男性は洗顔料、女性は化粧品・乳液・美容液がそれぞれトップだった、という。

【石川太郎】

(下の画像:23年1~3月期 国籍・地域別にみる一般客1人当たり費目別旅行支出=観光・レジャー目的のみ=訪日外国人消費動向を調査した観光庁の報道発表資料から)

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