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アンチ・ドーピングGL、日健栄協GMPはcGMPに「相当」?(中)

<懸念されるトップアスリートへの不正確な情報提供>

 メディア懇談会で行われたJHNFA職員と、(株)ウェルネスニュースグループ記者との主な質疑応答を紹介する。

 記者:日健栄協GMPはcGMPに「相当」すると言えるのか。

 JHNFA:2015年のガイドライン改正で、日健栄協GMPはcGMPに相当したという認識がある。日健栄協GMPと日本健康食品規格協会(JIHFS-GMP)とも、健康食品認証制度協議会の指定を受けて、認証レベルもほぼ平準化されている。

 記者:では、(最大の相違点と言われている)cGMPで義務付けられている原材料受け入れ時の同一性確認試験を日健栄協GMPでも義務付けているのか。

 JHNFA:日健栄協GMPでも全ロットで行う。実施内容は必ずしも高度な定性試験でなくても、一定レベルの外観・性状で間違いのない原料であることを確認するように求めている。

 記者:ということは、cGMPが求めている科学的な確認とは違うが。

 JHNFA:cGMPで一応形として求めているが、どこまでその厳密さを要求しているのかというと、実際はかなりフレキシブルに行われていると聞く。

 記者:(日健栄協GMPは)科学的な手法という意味で、義務付けを明文化しているのか、それともしていないのか。

 JHNFA:科学的な分析を全て義務付けているわけではない。

 記者:ガイドラインの目的は、トップアスリートのドーピングリスクの低減。トップアスリートに向けた情報開示で、cGMPに相当するとして、日健栄協GMPなどを記載することは不正確であると思うが。

 JHNFA:米国ダイエタリーサプリメントcGMPは、米国で義務付けられている。ニュースによると、米国のサプリメントからもドーピング成分が検出された例があると聞く。結局、原材料の受け入れ、供給先を確認するが、アンチ・ドーピングではなく、サプリメントの基準であり、cGMPでもカバーできない。原材料の製造過程まで遡らなければならない。

 JHNFA:製造工程は2段階に分かれ、しっかりした製造管理がなされているものでなければならない。それをNSF、日健栄協、日本健康食品規格協会が行っている。または、同等のところであれば、それを使ってもいい。その前に、原材料の調達先の評価は別途行うようにと書いている。それがセットになって初めて、アンチ・ドーピングのガイドラインに乗ることになる。最初のきちんとした製造管理が行われているというところで、日健栄協GMPが入っている。それをごちゃごちゃにして話をすると、見えなくなる。

 記者:ごちゃごちゃになっているのは、ガイドラインにcGMP相当と言えるかどうかが怪しいもの(国内2団体のGMP認証)が入っていることだと思うが。

 JHNFA:ガイドラインを作ったのはJHNFAではない。有識者会議が決めたので、それがおかしいといわれてもコメントのしようがない。

 記者:JHNFAの職員も、有識者会議の委員として入っていた。こちらの問いかけは、(国内2団体のGMP認証が)NSFなどのcGMP認証と同列に扱うことが、そもそもおかしいのではないかということ。それによって、商品を選択するトップアスリートは同レベルで品質保証されていると誤解するのではないか。より正確な情報を出すことによって、トップアスリートはよりリスクの低い製品を選択できることになる。

(つづく)

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