消費者庁は10日、伊藤明子長官の記者会見を開いた。
　会見では記者から、2月4日に消費者委員会から提出された「特定商取引法および預託法における契約書面等の電磁的方法による提供」に関する建議について質問があった。

　これは、消費者庁が改正を検討している特定商取引法と預託法が規定する取引において、消費者の承諾を得た場合に限り、契約書面の交付について電子化の導入を認めるとするもの。
　建議は、デジタル通信に不慣れな高齢者や、インターネットへの接触機会の多い若者の保護を強く求めている。

　伊藤長官はこれに対し、「きちんと承諾を取る」、「悪質な事業者につけ込まれないような、情報提供の具体的な方法を取る」とし、「改正法案が国会で成立後、消費者関係の方々の意見も聞いた上で施行までの間に心配がないようにきちんと対応する」と答えた。
　
　また、消費者庁が推進する「コロナ禍における消費者被害防止キャンペーン」のなかで、消費者庁と地方消費者行政の連携がどうなっているのかについて、説明した。