【YouTube】消費者庁、コロナ検査キット販売事業者6社に指導
消費者庁は25日、新型コロナウイルスの抗体検査キットを販売する6事業者に対して行政指導を行った。
6社は、「わずか15分!高精度・新型コロナウイルス判定」、「PCR法では難しいとされる感染初期での判別も可能」、「10分で新型コロナウイルス感染の有無を目視で簡単に判定」などと表示し、大手ショッピングモールや自社のウェブサイトを通じて、1キット4,000円~5,000円で販売していた。4月頃に中国から輸入し、9月頃から新規事業として販売するケースが多く、医療機器を扱い事業者も1社含まれていた。
消費者庁は、検査キットを使用すれば、「疑陽性」、「疑陰性」との判定結果が出るが、「陰性なので大丈夫と思って町中に出れば、感染のおそれがあった」とし、また、陽性と思って医療機関に行った場合、「病院の負担を増やすおそれがあった」と説明。これらの表示が、景品表示法5条1号「優良誤認表示」に当たるおそれがあるとして、再発防止の指導を行った。
これらの行為は医薬品医療機器等法に関する知識不足に起因するもので、ほとんどの企業が、輸入元から言われるままの表示を使用していたとし、その後、「6社は全て指導を真摯に受け止め、表示は改善している」(消費者庁)と話している。
同庁は、これらの抗体検査キットは、現在、新型コロナウイルスに感染しているかどうかを判定できるものではないとし、一般消費者に対してSNSを通じた注意喚起を行い、厚労省と連名で「抗体検査キット使用後の注意」とする啓発ポスターを作成するなどして再発防止策を取っている。