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連載・美容食品素材の今(1)
「トマト種子エキス」近く、機能性表示対応素材へ

 植物など天然物を原料にした美容食品素材を多く取り揃える原材料メーカーのオリザ油化㈱(愛知県一宮市、村井弘道社長)。機能性表示食品の届出サポートにも力を入れている。美容領域の機能性表示対応素材としては、肌の保湿機能を訴求できる「オリザセラミド」(米由来グルコシルセラミド、同社の登録商標)がある。また、近く、新たな素材がラインナップに加わる。これまでになかったヘルスクレームとなる見通し。

SDGsにも対応

 オリザセラミドに次ぐ美容領域の機能性表示食品対応素材として、同社が最終商品販売会社などに対する届出サポートに向けた準備を進めているのは、「トマト種子エキス」を製品名とするトマト種子由来の素材。皮膚の真皮層に含まれるコラーゲンやエラスチンの産生(リサイクル)を促進する機能のあることが同社の研究でわかっている。

 トマトジュースなど、トマト加工品の製造時に発生する残さとして大量に廃棄される種子を原料にしたもの。2018年に発売開始していた。未利用資源を有効活用しているため、ここにきてサプリメント・健康食品業界でも重要視する声が高まりつつある〝SDGs(持続可能な開発目標)対応〟を訴求できる強みもある。

肌の弾力維持+抗糖化機能 併せて訴求へ

 トマト種子エキスについて同社ではどんなヘルスクレームを行えるようにするのか。

 まず、機能性関与成分とするのは、皮膚中コラーゲン・エラスチンのリサイクル促進機能に働くことが示唆されている成分で、同素材の規格成分でもあるサポニンの一種、「リコペロサイドH」。その上で、肌の「弾力」を維持する機能を訴求できるようにする。加えて、肌の弾力を維持する機能の作用メカニズムとして、「糖化ストレス」を軽減させる働きをヘルスクレームに盛り込む。

 具体的には、研究レビューに基づく届出の場合、「本品にはリコペロサイドHが含まれます。リコペロサイドHには糖化ストレス軽減による肌の弾力を維持する機能が報告されています」といったヘルスクレームが想定されている。

 同社が外部の臨床試験実施機関を通じて行ったRCT(ランダム化比較試験)に基づく有効摂取量は、トマト種子エキスとして1日あたり200mg。肌の弾力性向上、糖化ストレスマーカーの減少ともに、プラセボとの比較で有意差が確認された。

 肌の弾力維持、糖化ストレス軽減ともに、機能性表示食品の個々のヘルスクレームとしては既存だが、両機能を組み合わせたものは今のところ存在しない。そのため同社では、これまでなかったヘルスクレームを可能にすることで、美容食品市場にインパクトを与えることを狙っている。届出手続きはすでに進められており、近く、第1弾となる届出が近く公開される可能性がある。

【石川 太郎】

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