「機能性」届出 今年度800件突破
過去最高の前年度上回るペース
今年度(2021年度)に届出が公開された機能性表示食品の総数が、14日までに800件を超えた。年度別の届出件数が過去最高だった昨年度(1,067件)を大きく上回るペースで届出が進んでいる。
消費者庁は13日、機能性表示食品の届出情報データベースの更新を行い、計33件の届出を新たに公開した。内訳は、サプリメント形状が18件、その他の加工食品が15件。これにより、今年度の届出番号「G」シリーズの届出総数は811件と、800件を超えた。
この日の更新では、高吸収クルクミンに関する届出が2件公開された。いずれも認知機能(記憶力など)の維持に役立つ旨を表示するもの。機能性関与成分はあくまでも「クルクミン」だが、届出表示の冒頭に「本品には高吸収クルクミンが含まれます」と記載。届出資料中には、「高吸収」と記載する理由に関する具体的な説明もみられる。届出者は、㈱三昧生活(東京都渋谷区)と㈱セラバリューズ(同千代田区)。セラバリューズではクルクミンの原材料販売を手掛けている。
取り下げも積み上がる 累計500件超に
一方、14日までに新たに2件の届出が取り下げられていたことがわかった。今月3日付、同7日付で、それぞれ1件ずつが販売終了などを理由に取り下げられた。これにより、同日までの取り下げ件数は累計で500件を超え、509件となった。
届出の取り下げは、機能性表示食品に関する「事後チェック指針」の運用を消費者庁が開始した2020年4月1日以降、顕著な増加傾向を見せており、取り下げ全体の過半数が、同日以降に集中している。
業界関係者は、「撤回理由は販売中止などさまざま。届け出たエビデンスに不備があったと一概には言えないが、間違いなくペースが上がっている。水面下で事後チェック指針が粛々と動いているのだろう」を話す。