「パラアスリートから学ぶしなやかな発想力」シンポ開催
(公財)日本財団パラリンピックサポートセンター(山脇康会長)は21日、「あすチャレ!メッセンジャー 変化に柔軟な『個』と『組織』のつくり方~パラアスリートから学ぶ、しなやかな発想力~」シンポジウムをウェビナー形式で開催した。
講演では、パワーリフティング女子55kg級日本記録保持者の山本恵理選手、東京2020パラリンピック競技大会アーチェリー内定の岡崎愛子選手などが登壇。ダイバーシティー推進やSDGs達成、メンタルレジリエンスの強化などに理解を深めるイベントとなった。
「あすチャレ!メッセンジャー」は、パラスポーツの普及や多様性のある社会を目指すパラアスリートやパラスポーツ指導者がスピーチトレーニングを受けて講演活動を行うことにより、ダイバーシティー&インクルージョン、持続可能な開発目標SDGsなどのビジョンを社会に浸透させて、環境にやさしく、すべての人々に暮らしやすい社会を実現しようという取り組み。登壇したパラアスリートや指導者のほとんどが、日本財団パラリンピックサポートセンターと㈱アクセンチュアが共同開発したスピーチトレーニングのプログラムを修了している。
第1部では、2020パラリンピック競技大会の出場やメダルが期待される山本恵理選手が登壇。「『チガイ』で生き抜くヒント」の演題をもとに「チガイの認識」、「チガイを変える」、「個人のチガイを集団へ」の三部構成でスピーチした。パラアスリートと同財団職員としてパラスポーツ支援の仕事も兼業する同選手は、「自分たちの違いを一つにすることで力にできる。またSDGsでは、個人の強みからどこを目指せるかを考えるのも1つの手」などと、視聴者に向けて明るく元気な声で語りかけた。
第2部は、スピーチトレーニングのプログラム開発に携わったアクセンチュアの中村健太郎氏が「パラアスリートから学ぶレジリエンス それを支える『プレゼントレーニング』」を演題に講演。第3部ではアーチェリーの岡崎愛子選手、車いすラグビー元日本代表の三阪洋行氏、車いすバスケットボール元日本代表の神保康広氏によるパネルディスカッションが行われた。
【堂上 昌幸】
(冒頭の写真:山本恵理選手/写真提供:日本財団パラリンピックサポートセンター)