「アルコールの10万倍の除菌力」に根拠なし~消費者庁
消費者庁は15日、除菌剤『エクステアライズゲル』、『エクステアライズスプレー』、『エクステアライズプラス』を販売する㈱サプリメント・ワールド(東京都世田谷区、髙﨑貴嗣社長)に対し、景品表示法に基づき措置命令を出した。
同社は、『エクステアライズゲル』を2011年12月31日頃から20年11月6日までの間、『エクステアライズスプレー』を17年3月14日頃から20年11月6日までの間、『エクステアライズプラス』を16年7月31日頃から20年11月6日までの間、全国の自動車販売店などで販売していた。
『エクステアライズゲル』と『エクステアライズスプレー』の商品容器やパッケージ、リーフレットに、「新型ウイルス対応・空間除菌」、「アルコールの10万倍の除菌力」、「成分ClO 2(二酸化塩素)」などと表示し、同品はアルコールの10万倍の除菌力があり、同品を自動車内や室内に設置、対象物などに噴霧することで、新型ウイルスを除去する効果がある、空間に浮遊する菌を除菌する効果が得られるかのような表示を行っていた。
『エクステアライズプラス』は、その容器とパッケージ、リーフレットに、「新型ウイルス対応・ウイルス除去」、「成分 植物エキス・香料・精油・界面活性剤・エタノール」などと表示し、同商品を設置することで、新型ウイルスを除去する効果が得られるかのよう表示を行っていた。
消費者庁によると、「同社は炭そ菌を殺すという効果があるという情報をもとに、新型ウイルス対応と表示した。新型コロナウイルスの感染が拡大し、消費者が誤認し売り上げが伸びることを想定し、そのまま表示を続けていた」という。
同社は6月9日、同違反行為の内容について、日刊新聞紙2紙に社告を掲載した。
【藤田勇一】