「もっと野菜を食べよう」取組結果公表 農水省、職員と来庁者の野菜摂取量を見える化測定
農林水産省はこのほど、同省職員と来庁者の野菜の摂取量に関する調査結果を公表した。同省は野菜の日(8月31日)の特別企画として、8月18日~9月30日まで、同省内に野菜の摂取状況を計測する機器を設置し、職員と来庁者の野菜の摂取量を測定した。
職員には㈱LLCジャパンの「ベジメータ」、来庁者向けにはカゴメ㈱のベジチェックを使用。人の体内で合成できず、野菜と果物からの摂取が多い「カロテノイド」を手指の皮膚から測定し、数値化した。職員には期間中に複数回の測定を前提とし、結果の推移を個人ごとに記録するため、IDなどの個人情報の入力が可能なベジメータを使用。来庁者には個人情報の入力が不要なベジチェックを使用した。
結果は、1回目のベジスコアの平均は約389(野菜305g程度)で、一般成人の平均(野菜280g)よりも高く、2回目以降の平均は約430(野菜340g程度)と、41ポイント(野菜35g程度)上昇し、厚生労働省が推進する「健康日本21」が定める1人1日当たりの野菜摂取目標量(カリウム、食物繊維、抗酸化ビタミンなど)350gに近づいた。
また、ベジスコアでみると、特にA(野菜摂取量350g以上)の割合が23.1%から39.5%に上昇し、D(0~229)の割合が13.5%から6.8%と約7ポイント減少した。
事前アンケートと事後アンケートの結果を比較すると、「野菜を摂取するよう心がけていますか?」という質問に対し、事前アンケートでは「とてもそう思う」、「そう思う」は合わせて51.5%だったが、事後アンケートでは61.6%と約10ポイント増加した。
一方、来庁者向けの集計結果は、測定回数は合計3,338回となり、野菜摂取レベルの平均は5.6(野菜280g程度)で、約7割の人が目標量(350g以上)に達していない結果だった。これは、一般成人の平均とほぼ同じ。
同省は、今回の取組結果の公表と合わせ、野菜の摂取を一層推進するために、省内の食堂・売店と連携し、一定量の野菜が摂取できる食堂・売店の定番メニューを紹介。23日を除く21日~25日まで、一部の食堂では数量限定の特別メニュー、野菜を増量したメニューなどを提供している。
※ベジスコア(A=444~1,200、B=355~443、C=287~354、D=0~229、野菜摂取量350gはベジスコア444に相当)