健全な市場流通を考える会、ASCONによる評価基準を議論
「健康食品・サプリメントの健全な市場流通を考える会」(唐木英明会長)は21日、5回目の会合を都内で開催した。議題は「ASCON科学者委員会による機能性表示食品の評価基準について」。
(一社)消費者市民社会をつくる会・ASCON科学者委員会の鈴木勝士副委員長をアドバイザーとして招き、届出資料の評価をめぐる課題について話を聞いた。
鈴木氏は、機能性表示食品制度が施行された当初は、同委員会が届出資料を検証して評価を行っていたが、届出品目が増えたため、事業者自身が自己点検し、「A」「B」「C」の3段階評価を自ら行った後、提出された資料を基に委員会が検証するという仕組みに変えたと説明。しかし、このことによって、資料を提出する事業者が半減したことが大きな問題になっていると述べた。
出席者からは、「ASCONから送られてくるシートを埋めることのできない事業者もあるようだ」との意見が出された。その理由として、研究レビューがしっかりしていないとの意見も出た。唐木会長は「統計法を正しく理解していない事業者もある」とし、事例として、科学者委員会が2月25日に「機能性表示食品に関する評価検討項目の追加について」を公表するきっかけとなった事業者の届出を取り上げ、その根拠論文の問題点を指摘した。