岩瀬コスファ、厳選した原材料を販売
同社は、国内外のトレンドを踏まえたさまざまな化粧品原料を供給する大手化粧品原料商社。化粧品だけでなく、健康食品原料を組み合わせた内外美容の展開も強化し、2016年に策定した中期5カ年計画の下、OEM事業を含むヘルスケア事業を推進する。国内外の試験施設と連携し、化粧品と健康食品の有効性・安全性データ取得の支援にも注力する。
国内(主に九州内)豚由来プラセンタ原料を提供
「バージンプラセンタ®純末P100」は、国内(主に九州内)の品質管理・衛生管理に優れた養豚場で育まれた、健康な豚の新鮮な胎盤を使用している。さらに、胎盤の回収やその後のプロセスについて標準化しており、受入検査で合格したもののみを使用。胎盤を固体(胎盤組織)と液体(細胞液)に分離し、それぞれに適した抽出法を採用。非分解・純度100%の生エキスを低温・低圧の低負荷で精製する製法がバージンオイルと似ていることから、「バージンプラセンタ®」と名付けられ、商標を取得している。
採取したエキスは、フリーズドライ製法により、マイナス40度で乾燥したものを微細粉末化し、有効成分への負荷を軽減している。製造工程におけるウイルスの安全性については、京都大学ウイルス研究所との共同研究により実証実験を行い、ウイルスの不活化が科学的に実証された。
機能性表示食品対応について、現在機能性関与成分の特定は完了しており、現在、定量分析を実施中。臨床試験では40~59歳の健常日本人女性19人を対象に、プラセボ対象二重盲検ランダム化並行群間比較試験を行った。この結果は20年6月、国際学術雑誌「Nutrients」にオンライン掲載された。今後のスケジュールについて、12月ごろに届出を行い来年7月ごろに発売する予定だという。
健康食品などのヘルスケア事業を強化
同社では、主軸の化粧品事業のほか、健康食品原料の供給は約10年前から手がけてきた。茶花エキスやハスの花エキスなど独自の機能性素材をはじめ1,000品目を超える機能性原料を供給している。
「ハスの花エキス」は、16年に美容系素材として上市したハスの花部(蓮花)由来の乾燥エキス粉末で、ハスに特徴的な植物機能性成分の1種であるヌシフェリンを含有。インド古代神話において、生命・万物創生の母胎となった宇宙の中心的存在とされ、その影響を受けた仏教では、仏様が座る蓮華座などとして知られている。またハスは、恐竜が繁栄していた白亜紀後期には既に繁殖し、今日に至るまでその姿を太古のままに伝える貴重な植物とされている。
同社では、単体だけでなく他素材との組み合わせで処方を組み、OEMによる提案を行っている。さらに、豊富な原料に関するノウハウを活用した健康食品の製品企画にも対応。
安全性試験・有効性試験を受託
同社では、原料供給やOEM受託にとどまらず、安全性や有効性のエビデンス取得に向けた試験も受託している。国内外の試験施設とネットワークを形成し、クライアントのニーズに合わせて、in vitro試験などから臨床試験までをワンストップで提案している。
食品開発展2020に出展
同社は、11月16日~18日に東京ビッグサイト(東京都江東区)で開催された「食品開発展2020」に出展した。ハスの花エキス、茶花エキス、馬・豚プラセンタなどの食品原料、「味と食感を楽しむサプリ」としてスティックゼリー、さらに機能性表示食品のサポート事業や各種試験受託サービスについて紹介した。同社の独自原料である美肌素材「ハスの花エキス」については、「エイジングケア素材『ハスの花エキス』~最新美容エビデンスのご紹介~」をテーマにプレゼンを行った。臨床試験の結果について紹介した。また、ハスの花エキスとの相乗効果が期待できる黒ウコンエキスを配合したゼリーについても、同じく臨床試験の結果を紹介した。
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事業内容:化粧品原料、医薬品原料、機能性食品対応原料の供給など