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エルゴチオネインで新たな特許 認知機能速度、エル・エスコーポレーションが取得

 機能性食品成分のタモギタケ(食用キノコの一種)由来エルゴチオネインについて、脳機能に関わる新たな特許が先ごろ成立した。エルゴチオネイン含有タモギタケ抽出物を製造販売する㈱エル・エスコーポレーション(東京都中央区、鈴木真社長)らが出願していたもので、発明の名称は「認知機能速度改善用の組成物」(特許番号:第7529255号)。先月下旬に登録され、同社が20日、発表した。

 タモギタケ由来エルゴチオネインは、機能性表示食品の機能性関与成分として届け出されている成分で、同社が届け出ているヘルスクレームは、「抗酸化作用をもつエルゴチオネインは継続的な摂取により、中高年の方の記憶力(人や物の名前などを記憶し、後から呼び起こす能力)及び注意力(物事に対して注意を集中して持続させる能力)を維持する機能があります」。現在、同社以外からも計8件が届け出されている。

 発表によると、新たに取得した特許における「認知機能速度改善」とは、短期記憶や作業記憶を統合して情報を一時的に記憶したり処理したりする「ワーキングメモリ」(Working Memory)の維持や向上につながるものだという。

 同社が取得した、タモギタケ由来エルゴチオネインに関する特許は、今回のものも含めて計5件になった。他に、「加齢に伴う持続的注意力低下の改善用組成物」などを発明名称とする特許をこれまでに成立させている。

 今年2月には、同社と、金沢大学医薬保健学域薬学類の加藤将夫教授らが共同で行った研究成果をまとめた論文が、科学誌ネイチャー系列のオープンアクセスジャーナル『npj Science of Food』に掲載された。

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