機能性表示食品 ホットな課題(後)

<制度見直しに加えるべき点とは?>

 機能性表示食品制度の創設時に「2年後の見直し」が付帯され、現在進展中である。今回はこの見直しで望まれることについて考える。まず、運用面について触れる。

 制度が発足してから多くの健康食品販売会社が活用し、従来のいわゆる健康食品の販売方法から転換を行おうとしている。しかし、制度を利用するに当たって、まだまだハードルが高く、原料会社や届出コンサルといった制度を熟知している者の助けが必要となっている。

 導入のハードルの高さは、機能性に関する科学的根拠の資料作成だけでなく、販売体制などのさまざまな書類が必要な点である。制度見直しに当たっては、記載項目の減少だけでなく、規定書式のない書類についても標準書式を公開するなど、もっと多くの小規模事業者が自力で申請できるような体制の整備や、行政の相談窓口の拡充、定期的な説明会の実施なども必要だと思われる。

 また、制度そのものについては、安全性面の配慮として、市販後の動向をもっと積極的に収集し、情報公開を行う体制の構築を期待したい。現行制度の場合、届出後の動向については、不祥事や健康被害が起きない限り行政への報告義務はない。これを不祥事などが起きていない状態でも、定期的に市販後の販売量や機能性関与成分量の検査結果などの報告を義務化する体制を構築し、販売していない製品については届出撤回を促すなど、制度の運用実態を行政が積極的に把握して公開してほしいと思う。情報を収集することで制度の実績や運用上の問題点が浮き彫りになり、さらなる制度の拡充、問題点の修正などが可能になると考えられる。

 さらに、科学的根拠についても、質を担保するなど厳格化してほしい。例えば、最終製品の臨床試験により届出を行う場合の臨床試験では、さらなる質の担保が期待される。現行では、機能性の根拠はプラセボとの群間差など統計学的な担保だけであるが、試験設計や適切な例数の確保など、臨床試験の質を上げるような改正を行ってほしいと思う。

 臨床試験の質を上げるためには、現在届出が行われている臨床試験の実態調査などの新たな調査が必要となるが、現行制度では、少数の臨床試験のエビデンスで機能性が表示された製品も見受けられる。それら全てが不適切であるとは言わないが、機能性のヒトでの根拠だけでなく、作用機序も含めた根拠の基準について、モデルケースや新たにガイドラインに要求事項を示すなど、他国の制度条件も見ながら科学的根拠の質が担保されることを期待したい。

(了)

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